昭和の時代遅れのライフスタイルでは破産すると・・・
★FP花輪陽子さんの著作、「二人で時代を生き抜くお金管理術」(ディスカヴァー発行10/6)は、故郷の家の縁側で日向ぼっこしているような心地良い気持ちにさせるマネー本である。FP花輪陽子さんは、08年リーマンショック直下型不況で夫婦ともども失業したという。
★「幸いにも、夫はすぐに新しい職場をみつけることができた」が、「二人の年収が半分以下になったことで、私たちは立ち止り、二人のお金、仕事、人生について徹底的に話し合いました」。そこから独立系FPに転じた花輪陽子さんは大学卒業後に外資系投資銀行に8年在籍して早期退職を余儀なくされたというから、今は30代前半といったところであろう。
★「物欲・出世欲喪失世代」(大前研一著「民の見えざる手」より)といわれる団塊ジュニア世代のライフプラン論は、親たちの団塊世代のライフスタイルを時代遅れのリスクと、なかなか手厳しい。
★FP花輪陽子さんのご主人は「草食系男子」かどうかは知りようがないが、FP花輪陽子さんが提唱する平成型ライフプランは、『彼らはまさに「欲望を抑制する」ことに熱心で、驚くほどモノを買わない』(大前研一著「民の見えざる手」より)典型でもある。
しかし本書を読めば読むほど、そこにあるきわめてシンプルかつ合理的な生活作法を教えてくれる。
★『昔から私たちは、『家や車を買うのは一人前の大人として当り前』といわれてきました』
『しかし、これは昭和のライフスタイルなのです』
『私たちの世代と親の世代とは7000万円近くも条件が違う』
『いざ年金をもらう年代になったとき、お金が足りなくなってしまう』(「二人で時代を生き抜くお金管理術」より)
★FP花輪陽子さんの平成ライフプランは徹頭徹尾、無駄なモノは買わない。
そして、一人よりは二人で無理しない収入確保を提唱する。
『借金をしたら損をする時代』
『住宅は賃貸でも損ではない』
『私たち夫婦は、住まいは賃貸、移動は自転車、保険は最低限の火災保険のみにしています』
『今の世の中で、年収が600万円以上もある男性を探し出して結婚するのは、なかなか険しく長い道のりです』(「二人で時代を生き抜くお金管理術」より)
★平成ライフプランは夫婦二人で健気に働き稼ぐことが大切と説く。
『男性だけが孤軍奮闘して、二人の生活を成り立たせるのに十分な収入を稼ぐのは、非常にハードルが高い』
『ひとりで年収300万円、二人合わせて年収600万円という金額は、十分目指すことができます』
『一方がアルバイトやパートタイマー、契約社員というカタチからはじめましょう』
『夫婦は戦友!』(「二人で時代を生き抜くお金管理術」より)
★「被服費やコスメなどの浪費に投じたお金は、合計するとワンルームマンションを買えるほど」というのが、FP花輪陽子さんのビフォー・リーマンショックの外資系銀行勤めのOL生活だったそうだ。
東京は大手町、銀座、六本木、表参道あたりのブランド店に集うOL嬢の一人でもあったであろうFP花輪陽子さんにとっては、リーマンショックは『不況もまた良し』(津本陽著・松下幸之助伝)で、リアルな生活、そのライフプランの真髄、人生の意気に出会えた。
★本書「二人で時代を生き抜くお金管理術」は、20代の人も30代の人も40代の人も、そして団塊世代にも、マネー管理術云々の前に、ライフプランとは『将来にお金をどうつかうか』であることも教えてくれる。
★FP花輪陽子さんの将来観、社会観はこの国の昭和時代がつくってきた「世代間格差」への痛いほどの絶望がある。だからといって今さら「世代間格差」をなげいてみてもどうなるわけではない。私たちは私たちの生き方、ライフスタイルをつくっていこうというしたたかな生活思想の兆しがある。
★この猛暑の2010年夏、一人の爽やかなウーマンFP花輪陽子さんにお会いできたのは、いっときの涼やかなサプライズであった。
EI・グランプリというマネー講師の登竜門で初代チャンピョンに輝いたFP花輪陽子さんであった。
その際いただいた本書「二人で時代を生き抜くお金管理術」への拙い読書感想文で面目ないが、団塊ジュニア達のライフプラン論、大変勉強になりました。
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