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厚労省、厚生年金基金に強制介入か?

代行割れ財政逼迫は60~70基金、財政回復は困難をきわめている


★厚生年金基金は制度発足から44年になる。1966年(S41)であった。国の厚生年金保険の報酬比例部分を代行して、そこに個々の企業、または業界ベースの上乗せ給付を加えて、日本に企業年金の普及をはかることを目的とした制度だった。第1号は百貨店の高島屋だった。同時に中小企業にも大企業並みの企業年金をつくろうということで、業界団体をベースの総合型厚生年金基金も生まれた。その第1号は川崎市の中小の機械部品製造や鉄工加工業を母体にした神奈川県鉄工業厚生年金基金だった。日経新聞8月25日号「厚労省、財政難の厚年基金監視 タクシー業界などの中小対象、管理下で健全化」と報じている。

★厚生年金基金は、国の厚生年金保険の報酬比例部分を代行していることから、厚労省年金局国民年金基金・企業年金課の管轄下にある。


★厚生年金基金は毎年度の決算のたびに、「お国からお借りしている報酬比例部分の代行相当分の資産は十分ありますからご安心ください」という財政検証報告を厚労省に上げることになっている。ところが、実際には代行相当分の最低責任準備金の90%を下回った厚生年金基金が「2010年中にタクシーやトラック、繊維といった業界ごとや都道府県単位の中小規模の基金を中心に、60~70基金」に達する。


★日経新聞8月25日号の記事は、現行の財政検証を厳しくするとある。
「指定を受けると基金名が公表されたうえ、掛け金の引き上げや給付削減などの対策を盛り込んだ5年間の財政健全化計画の策定を求められる。厚労省は指定先の基金を管理下に置き、四半期ごとに計画の進ちょく状況の報告を要求する」とある。


★指定を受けた厚生年金基金は、ただちに掛金引き上げか給付削減などの措置を盛り込んだ財政回復計画を厚労省に提示し実行しなくてはならない。それもできない場合は、厚労省からレッドカードが出され、強制解散となる。


★頼りは厚生年金基金の資産運用であるが、日経平均株価が9000円割れの現下、どこの厚生年金基金もマイナス運用、評価損失の泥沼にある。
しかも、掛金引き上げと言ってももう加入企業の負担能力の限界を超えている。
給付削減もすでに厚生年金基金の上乗せのメリットも疑わしい水準にまで引き下げられている。


★厚労省の監視強化ということは、代行割れ厚生年金基金は、お貸した報酬比例部分の代行相当分の資産をキッチリ穴埋めして国に返済の上、さっさと解散して欲しいというのが本音なのであろう。


★2010年8月現在、厚生年金基金は588基金。そのうち単独企業、グループ企業の厚生年金基金は92基金(実際は112だが、20基金が近いうちに厚生年金基金から抜ける)、中小企業の団体でつくる総合型厚生年金基金496基金となっている。
加入員は456万人、11.7万事業所が厚生年金基金に加入している。

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2010年08月27日 06:06に投稿されたエントリーのページです。

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