「ねんきん定期便」不明記録のさらに不明な厚生年金基金加入記録
★真夏の猛暑のライフプランセミナー、全国行脚の旅はつづいている。
今週は58歳から59歳、定年直前セミナーが集中している。2010年度からはセミナー受講者全員がご本人と配偶者の「ねんきん定期便」持参というセミナーになっている。各人持参の「ねんきん定期便」を当社の講師陣が一つひとつチェック・サービスをしている。そして、「ねんきん定期便」に記入されている厚生年金基金加入期間が思わぬ誤解をうんでいることに遭遇している。
★最近のHDS社のセミナーでは何組か夫婦参加があり、そのうちの一人の奥様に厚生年金基金加入期間が数年分ある。さらに男性の社員参加者の何人かにもそれぞれ数年分の厚生年金基金加入期間がぞくぞくあることを発見。
★「ねんきん定期便」にある「加入履歴」にある「厚生年金基金加入期間」の明示、さらにその加入履歴の囲み欄にある厚生年金加入期間の( )内の期間がほとんどの人の理解をこえているのだ。そもそも厚生年金基金の代行制度の意味がわからないと「加入履歴」にあるこれらの重要性は理解できない。

★10年未満ないしは15年未満で退職した場合、厚生年金基金の加入期間の報酬比例部分は、企業年金連合会に移されていること。または10年以上ないし15年以上の場合はその昔加入していた厚生年金基金であずかっていることは、ほとんどの人は知らない。
★几帳面なことに、厚生年金基金加入員証も持参。そこで企業年金連合会からの「年金引き継ぎ書」の有無、氏名変更の有無、現住所の届出の有無を尋ねると、下記のような答えが返ってきた。
★まず、ほとんどの人は「年金引き継ぎ書」を保存していない。またその書類が将来の年金を約束した「証文」のようなものだということを知らない。
★ある意味では、「ねんきん定期便」に厚生年金基金加入期間ありと記入されていることが「誤解」をもたらしているともいえる。
「国からの通知に厚生年金基金加入期間とある以上、国から給付されるのではないか」といった素朴な疑問は笑えない。
★そして、ほとんどの人は、氏名変更も住所変更の届出を企業年金連合会か厚生年金基金にすることは知らない。したがって、このままでは宙に浮いた厚生年金基金の年金となる。
★60歳の支給開始年齢なったら、厚生年金基金加入期間中の年金は企業年金連合会か厚生年金基金に請求することもほとんどの人は知らない。
こうして多くの厚生年金基金の元加入者は、他の人よりも少ない老齢厚生年金を甘んじて受け入れているかと思うと、厚生年金基金という代行制度は罪作りな制度であったことに目眩すらおぼえる。
★6年前には厚生年金加入者の3人に1人は厚生年金基金加入者であった。約1000万に近い厚生年金加入者は厚生年金基金加入だったわけだ。2004年から本格化した代行返上によって、返上厚生年金基金に元加入者は厚生年金基金加入期間も国に統合された。
★しかし代行返上によって厚生年金基金加入期間が国に統合されたのは数百万程度であろう。残りの600万人から500万人程度の人々の厚生年金基金の加入期間分の報酬比例部分の年金は、さらに未請求、支払い滞留のままに放置されそうである。
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