在職老齢年金支給停止調整48万円が47万円に
★60歳台前半の働いている人の厚生年金は、給与額と年金額から割り出される年金支給停止額が決められる。その一部、または全部が支給停止された老齢厚生年金を「ザイロー」、「在職老齢年金」という。
生年月日によっては60歳前半でうける「定額年金」と「老齢厚生年金」で構成される「特別支給の老齢厚生年金」をうけている人はその全額が減額また停止の対象となる。
在職老齢年金支給停止の「基準額」が4月1日から改定されることになった。
★60歳台前半の総報酬月額相当額と老齢厚生年金月額の合計が「28万円」以下の場合は、老齢厚生年金は全額支給となる。
「28万円」は「支給停止調整開始額」と呼び、「低在老」の「基準」である。
多くの働く年金受給者はここに集中する。
今回この「28万円」は改定されない。
※この聞きなれない「総報酬月額相当額」は、年収総額の月額平均ということ。ただし、実際には、賞与分は前年1年分の総額の12分の1と計算するので全く厄介である。月額給与の今時点の月給、賞与は前年の実績となる。
標準報酬月額+賞与(その年齢になる以前1年間の標準賞与相当額の総額<年3回まで1回150万円上限>÷12カ月)=総報酬月額相当額
★ここから老齢厚生年金月額が28万円超か以下でも、総報酬月額相当額(賞与を含む平均月額給与)が48万円以下か超かで老齢厚生年金の支給停止額が決まる。
この「48万円」は「支給停止調整変更額」と呼び、今回の改定はこの「48万円」が「47万円」に引き下げとなる。
★4月1日以降の60歳台前半の「在職老齢年金」を整理しておこう。
(1)総報酬月額相当額と老齢厚生年金月額の合計が「28万円」以下の場合は、老齢厚生年金は全額支給。これはこれまで通りである。
(2)総報酬月額相当額と老齢厚生年金月額の合計が「28万円」超の場合。
平均月給と年金月額は事例。
A:老齢厚生年金の月額28万円以下の人
a. 総報酬月額相当額47万円以下(例:総報酬月額相当額30万円・年金月額8万円)
(総報酬月額相当額30万円+年金月額8万円-28万円)×1/2=年金減額5万円
→事例の場合は、年金月額8万円-年金減額5万円=支給年金3万円
b. 総報酬月額相当額47万円超(例:総報酬月額相当額48万円・年金月額8万円)
{(47万円+年金月額8万円)-28万円}×1/2+(総報酬月額相当額48万円-47万円)
=停止額14.5万円
→事例の場合は全額停止(停止額は旧来より5000円UP)
B:老齢厚生年金の月額28万円超の人(こういう人はめったにいないサラリーマン)
a. 総報酬月額相当額47万円以下(例:総報酬月額相当額30万円・年金月額28万円)
総報酬月額相当額30万円×1/2=年金減額15万円
→事例の場合は、年金月額28万円-年金減額15万円=支給年金13万円
b. 総報酬月額相当額47万円超(例:総報酬月額相当額48万円・年金月額28万円)
47万円×1/2+(総報酬月額相当額48万円―47万円)=年金減額24.5万円
→事例の場合は、年金月額28万円-年金減額24.5万円=支給年金3.5万円
(停止額は旧来より5000円UP)
★次号で65歳以降、70歳以降の在職老齢年金を整理しておく。
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