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自営業者「所得比例年金」、「給与所得」をどう補足するのか?

民主党年金改革案、どこをどう改革するのか?(その5)

★民主党「所得比例年金」導入の大きな壁は個人自営業者の「給与所得」である。
前号では、個人自営業者も勤労者も同じ「所得」として、勤労者と同じ「標準報酬額」としてその負担を一律に割り出して検証した。しかし、個人自営業者の「給与所得」は勤労者と同じように定期的支給というわけではない。総収入から経費と租税公課を引いた残りのお金が、個人自営業者の「給与所得」である。
「所得比例年金」の保険料を払いたくないと思えば、経費を増やし、自分の「給与所得」を小さく、または「無報酬」とすることもできる。
勤労者と同じような「給与所得」を対象とする「所得比例年金」にするならば、自営業者にもある一定の「給与所得」のルールを決めることになる。それは、自営業者の「給与所得」を半ば強制的に捕捉する方法が推定できる。

★その方法とは、自営業者に「みなし」給与所得を適用する方法である。
2案>の勤労者は税引き前給与所得の総額、自営業者は「みなし」税引き前給与所得というやり方である。

★現行の国民年金だけにしか加入できない国民年金1号被保険者の対象者は、約2000万人。そのうちなんらかの所得があり納税している個人自営業者、「事業所得者」と「その他所得者」の合計は約776万人(国税庁H19年度調査)である。
この776万人の「給与所得」は捕捉できるわけだが、残りの約1300万人の「総収入」と「給与所得」を捕捉するには全国民の「確定申告」を義務化する他にないであろう。

★全国民年金1号被保険者の「総収入」と「給与所得」を捕捉した上で、「所得比例年金」の対象とする「給与所得」を一定のルールで決めないと、年金逃れが増大することになる。ここで推定できるのは、「総収入」の40%~30%程度を「みなし」税引き前給与所得とするという<2案>である。

★しかし、この案も自営業者にとって「所得比例年金」保険料15%の全額負担は「苛酷な年金保険料」と映るであろう。
現行の国民年金保険料の年額18万1200円を保険料15%に置き換えると、年間「給与所得」は約120万円になる。

★年間「給与所得」約120万円を経費控除前の総収入の40%とすると、総収入は約300万円となる。
それ以上の「給与所得」階層の自営業者にとっては、現行国民年金保険料以上の保険料負担が新たに「発生」することになる。
「所得比例年金」は、現行国民年金に上乗せした「厚い年金」が準備されると説得したところで、自営業者や現在の国民年金1号被保険者の2000万人はどう納得するのであろうか?

★税申告している納税自営業者776万人の所得階層を見てみよう(国税庁H19年度調査)。
・100万円以下→63万人
・100万円超200万円以下→205万人
・200万円超300万円以下→159万人
・300万円超500万円以下→141万人
・500万円超1000万円以下→122万人
・1000万円超→85万人
約55%の納税自営業者が所得300万円以下となっている。

★同調査によると、納税自営業者の一人当たり平均所得金額は557万円。事業営業所得者は394万円、農業所得者は322万円、その他所得者は607万円である。この自営業者はその他多数の自営業者より恵まれた自営業者と言える。なお、青色申告者の専従者の一人当たり給与の平均は219万円。

さて、民主党「所得比例年金」、この層から「素晴らし!」との声が起こらない限り、制度の円滑な導入はきわめて厳しいものがある。

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2010年02月25日 01:57に投稿されたエントリーのページです。

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