民主党年金改革案、どこをどう改革するのか?(その1)
★真情あふれる軽率さは悪くないようだ。脛かじり宰相・鳩山由紀夫君のお袋のヘソクリおねだり政治、それはそれでけっこう中高年主婦たちには可愛い軽率さとして許容範囲みたいだ。現役FPの某女史曰く、「実家の資産を取り崩しての政権交代、今時の政治家としては珍しい。他人にとやかく言われ筋合いでないよ。国家の機密費、数億円を最後の最後に持ち逃げした自民党・麻生太郎前首相、分けのわからないお金を無暗やたらに不動産投資して増殖させる小沢流蓄財政治よりまだましよ」とのことであった。鳩山さん、なんだかんだと言われながらシブトクやり過ごせるのもこうしたご婦人がたの声なき声があるのか?
しかし、民主党の軽率体質は罪作りなところがある。大衆迎合主義なのか、政治技法を衆愚政治一本槍と勘違いしているのか、人々の鼻先に甘い人参をぶらさげすぎる。民主党年金改革にもなぜか、そんな甘い人参の匂いがする。ところが、この甘い人参、年金改革のカタチ、現段階で2つのカタチが論じる人の好みで提示されている。
どれが民主党年金改革の構図、イメージなのか?
★一見して、「最低保障年金」が「所得比例年金」の上に乗るか、下で支えるかの違いしかないようにみえるが、年金制度の設計思想、将来の拡張性を考えると大きく違う。年金制度は人々が抱くイメージであるから、制度の組み立ての「カタチ・イメージ」は重要である。
★まず、次の2種類の年金改革案図を見ていただきたい。

★さて、この2種類の図、年金制度改革のイメージ図、どこがどう違うのか?この違いを理解しないと、今後の民主党年金改革案に仕掛けられた甘い人参が見えない。
★最近眼にした「みずほ政策インサート」(みずほ総合研究所TEL03-3591-1308・10年1月26日号)「年金改革後の給付水準はどうなるか」というレポートにある「民主党の年金改革案(イメージ)」は、「所得比例年金」が上辺に伸び、その下に「最低保障年金」月額7万円は横に一直線に所得に関係なく伸びていくが、一定の所得になると急降下する図になっている。
2007年の民主党案によるこの一定の所得とは、年収1200万円で「最低保障年金」は打ち切りとなる。「所得比例年金」は、「最低保障年金」の上辺に「上乗せ」していく形で、所得に比例して上昇していく図である。
「現行制度横滑りカイゼン型」とでも呼びたいが、これはカナダの年金制度の構図である。「カナダ方式」と呼んでおこう。しかし、残念ながら民主党年金改革案のイメージ図ではない。
★2つ目の年金イメージは、公的年金制度の基幹は「所得比例年金」で、その上に補完的に「最低保障年金」月額7万円がある一定の所得まで乗る形のイメージ。ある一定の所得に達すると徐々に逓減し、上限所得でなくなる。「最低保障年金」がなくなる上限所得は民主党案では1200万円。
これは最初の図、「カナダ方式」との違いは、「最低保障年金」が上か下かの違いのようだが、実は「所得比例年金優先型」とでも呼べるもので、すべての始まりは「所得」にあるのである。
★民主党年金改革案の影のキーパーソン、内閣府官房国家戦略室兼内閣府副大臣・古川元久氏曰く、「制度設計も、スウェーデンの所得比例年金と最低保障年金を組み合わせた民主党案をベースに議論」(週刊ダイヤモンド2月20日号)というように、民主党年金改革案のイメージ図はほぼこの「カタチ」なのだ。これは、ほとんどスウェーデンの年金制度を模倣したカタチであるから「スウェーデン方式」と言われている。
★どこがどう違うのか?
内閣府副大臣・古川元久氏「スウェーデン方式もカナダ方式も、新幹線ののぞみかつばさか程度の違いで、本質的な違いはない」(週刊ダイヤモンド2月20日号)と言い切る。のぞみかつばさか、各々の人の好みの問題?
本当だろうか?
(以降、民主党年金改革案プレ論点整理を試みていきたい。今後、どこが争点になり、我々がウオッチしていくのはどこか?本ブログでは、民主党年金改革案の蜃気楼に眼を凝らし、民主党年金改革、「本気」できるのかどうか?「本気」にやるとするとどこを解決しなくてはならないのか、考えていきたい)
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