国民年金保険料納付時効2年を過去10年まで遡及追納案、なぜ40年でなく10年なのか?
★通常国会に年金カイゼン案あれどもどれもこれも、厚労省が予定していた既定方針通りである。ミスター年金、長妻厚労相のオリジナリティーはない。今国会174回通常国会に提出される「企業年金制度等の改善等を図るための確定拠出年金法等の一部を改正する法律案」、通称「年金カイゼン案」がある。この骨子をみてみよう。
まず、最大の眼目は「国民年金保険料の納付期間の延長」である。
★現行法では、保険料免除申請者や学生の特例納付者を除いて、未納分の追納は過去2年分しか認められていない。これを過去10年前にまでさかのぼって納付できるようにしようというのが今回の「年金カイゼン案」にある「国民年金一部改正案」である。
★10年さかのぼり納付できる人は、65歳未満の全加入者である。ただし、65歳以上の人でも現時点で25年に満たない人、無年金者はさかのぼり納付ができる。
★すでに年金請求をして年金受給している65歳以上の人はさかのぼり追納はできない。
★このさかのぼり追納の保険料には利息が加算される。時効期間の過去2年分を超えた追納期間の8年分については、その当時の保険料額に前年に発行された10年物国債の表面利率の平均の率を加算した額にするらしい。
★施行は2011年4月1日予定。
★過去10年まで遡及追納は、保険料免除申請者、30歳未満の若年者納付猶予者、学生特例納付者に認められている追納10年にあわせたものだ。しかし、実際には、この10年追納でもその利用者は極めて少ないはずである。学生から社会人になって32歳ぐらいで追納保険料約36万2400円は結構重い出費だ。しかし、60歳、いざ年金請求となって、昔の2年分一括を是非払いたいのになぜ払えないのかとよく聞かれる。年金を切実に増やしたくなるのは、60歳前後だ。
★民主党の年金改革案の目玉は、国民年金の全額税方式の最低保障年金である。その施行が2014年4月以降になるならば、それ以前は国民年金保険料納付実績期間、以降は65歳までの日本国居住期間にでもなるのであろう。すると、2014年4月以前の国民年金保険料納付実績期間のうち未納期間を誰もが埋めたくなる。さかのぼり追納40年間の「権利」をなぜ再構成しないのか。
★さらに、現在の年金受給者に「さかのぼり追納」を認めてやらない施策もミスリードだ。少ない年金、すこしでも増やしたい老人にはまたとないチャンスなのだ。しかも、老人の貯金を年金国庫に還流させる効能も少しはある。
「10年追納」でお茶を濁ししてしまうのは、どうもミスター年金、長妻厚労相、官僚依存、官主導になびき始めたとしか思えない。
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