★民主党新政権の年金改革案は、現段階では選挙用のマニュフェストにある30行程度の「方針」でしかない。その年金改革の柱は5点ある。民主党の政権政策マニフェスト2009からほぼ全文をまとめておく。どこまでやる気なのか、本気なのか、よく見えないが、まずはその年金マニュフェストを再度みていただきたい。
(1)年金制度の骨格は?「年金制度を例外なく一元化」「最低保障年金と所得比例年金の創設」
【政策目的】
1.公的年金制度に対する国民の信頼を回復する。
2.雇用の流動化など時代にあった年金制度、透明で分かりやすい年金制度をつくる。
3.月額7万円以上の年金を受給できる年金制度をつくり、高齢期の生活の安定、現役時代の安心感を高める。
【具体策】
以下を骨格とする年金制度創設のための法律を平成25年までに成立させる。
<年金制度の骨格>
1.全ての人が同じ年金制度に加入し、職業を移動しても面倒な手続きが不要となるように、年金制度を例外なく一元化する。
2.全ての人が「所得が同じなら、同じ保険料」を負担し、納めた保険料を基に受給額を計算する「所得比例年金」を創設する。
3.消費税を財源とする「最低保障年金」を創設し、全ての人が7万円以上の年金を受け取れるようにする。「所得比例年金」を一定額以上受給できる人には、「最低保障年金」を減額する。
(2)年金保険料の未納をどうやって防ぐのか?「社会保険庁」から「歳入庁」の創設
【政策目的】
1.年金保険料のムダづかい体質を一掃する。
2.年金保険料の未納を減らす。
【具体策】
1.社会保険庁は国税庁と統合して「歳入庁」とし、税と保険料を一体的に徴収する。
2.所得の把握を確実に行うために、税と社会保障制度共通の番号制度を導入する。
※なお、税制改革では、年末調整の廃止、全国民の確定申告化をあげている。
(3)年金記録問題の解決は?年金記録被害者への迅速な補償のため、一定の基準の下で、「一括補償」を実施
【政策目的】
1.年金記録問題の被害者の補償を一刻も早く進める。
2.年金記録問題の再発を防ぐ。
3.公的年金制度に対する国民の信頼を回復する。
【具体策】
1.「消えた年金」「消された年金」問題への対応を「国家プロジェクト」と位置づけ、2年間、集中的に取り組む。
2.年金記録が誤っている可能性の高い受給者等を対象に、記録訂正手続きを簡略化する。
3.コンピューター上の年金記録と紙台帳の記録の全件照合を速やかに開始する。
4.年金記録を訂正した人が、本来の年金受給額を回復するまでの期間を大幅に短縮する。
4.全ての加入者に「年金通帳」を交付し、いつでも自分の年金記録(報酬月額を含む)を確認できるようにする。
【所要額】
2000億円程度
(4)年金行政の運営コストは?年金保険料の流用を禁止する
【政策目的】
1.公的年金制度に対する国民の信頼を回復する。
2.保険料流用を禁止することで、年金給付の水準を少しでも高める。
【具体策】
1.年金保険料は年金給付だけに充当することを法律で定める。
【所要額】
2000億円程度
(5)最低保障年金の財源に消費税、年金受給者も負担?年金受給者の税負担を軽減する
【政策目的】
1.年金受給者の負担を軽減し、高齢者の生活の安定を図る。
【具体策】
1.公的年金控除の最低補償額を140万円に戻す。
2.老年者控除50万円を復活する。
【所要額】
2400億円程度
(この稿つづく)
年金お助けBOOK 2008-2009年版
適格年金のやめ方