★政権交代、旧麻生政権の大盤振る舞い補正予算のうち2兆8000億円の執行停止まではまともであった。10月16日に公表された民主党鳩山政権は2010年度の概算要求予算97兆円にはみんなびっくり仰天。もっともびっくりしたのは当の鳩山首相、ご本人であろう。「マニフェスト実現より、『国債をこれ以上発行してはいかん』ということが国民に意思として伝えられたら、そういう方向もある」(朝日新聞10月17日号)と言明。
★「国民の意思」は「赤字国債発行はしない」「国家財政の無駄使いをなくす」「コンクリートから人への投資」を謳った民主党に総選挙で勝たせたわけだから、今さら「国民に意思として伝えられたら」と言われても、国民には今しばらくは「意思を伝える手段」はすでにない。このままでは鳩山民主党政権、俺オレ詐欺の一歩手前である。
★民主党マニフェストの目玉公約にともなう10年度予算の上積みは次の6点である。
子供手当2兆3345億円、
高校授業料無償化4624億円、
年金記録台帳突合1495億円、
農家戸別所得補償5618億円、
高速道路無料化6000億円、
雇用対策2685億円、
暫定税率廃止2兆5000億円、
総額6兆9000億円が政権交代、民主党政権誕生のコストでもある。
★2009年度の税収は当初見込みの44兆円どころか40兆円以下に落ち込むことは、すでに総選挙前の7月には明らかになっていた。自民党政権が累積してきた▲800兆円強に及ぶ国家と地方自治体の積年の借金。
★誰が考えても国家のリーダーは「財政破綻危機宣言」を厳かに言明する時なのである。すべての不要不急の国家予算の凍結、国会議員と官僚の報酬の半減、国家埋蔵金の放出、国家資産の売却などやるべきものはいくらでもある。その上で、何を最優先とすべきか。すでに答えはでている。当面数年は、雇用対策と前政権の尻拭いである年金記録台帳突合、この2点である。
★危機を危機として感じられない旧政権党である自民・公明党も罪深い不感症状態だったが、概算要求予算97兆円をぶち上げた民主党も旧政権の悪弊に輪をかけてノー天気党であることを曝け出している。
★10月17日土曜日、鳩山首相、夫婦で東京六本木ヒルズ、東京国際映画祭オープニングセレモニーにノコノコと出かけ、どうでもいいようなご挨拶などしている場合ではない。
鳩山夫婦の鑑賞した映画は、フランスのドキュメンタリー映画「オーシャンズ」(ジャック・ペラン監督、来年1月22日公開)。海の環境劣化への危惧への想いも大切だが、国家の衰勢、財政破綻はきわどい淵にきた。「ニッポン国財政破綻の道」、そんなドキュメントを火急すみやかに制作することを勧めたい。
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