★妻たちの年金は、思ったほど大きな金額でない。
我が町の年金受給の奥様方にうかがうと、大きな金額でない故なのか、私の年金はわたしのもの、あなた(夫)の年金は夫婦の生活費という年金家計スタイルを貫かれているようだ。夫の年金でシッカリと生活できる水準ならいいが、そうでない夫は60歳から老骨に鞭打って職探しとなっている。このご家庭、妻の年金は何なのであろうか?妻たちは、毎月のようにグルメ旅。ようやく自分が自由にできるお金、年金を手にした喜びを揶揄してはいけない。されど、喜びの後に厳酷あり。
★ニッポンの老後の年金には、妻たちが意外に知らない大事なことがある。
そのひとつは、ニッポンの老後設計モデルは妻の年金も含めてつくられていることである。
国民年金の老齢基礎年金40年加入でも年額約79万円、月々6万6千円。夫の厚生年金と老齢基礎年金が月々約17万円、夫婦で月々約23万円前後が平均的かつ恵まれたモデルである。
企業年金があれば、70歳ぐらいまでは月々30万円という夫婦はいるが、これはニッポンの老後ではきわめて少数派の階層に属する。これとて、妻の年金を含めてのモデルである。いずれにしても、妻の年金なくして、夫婦の老後は成り立たないのである。
★2点目は、遺族年金はきわめて厳しい年金額である。夫が生存して夫の年金があるうちはなんとかやりくりできていた妻も、お独り様の老後となると年金だけでは生活保護家庭の生活扶助費と同じかそれ以下の生活を余儀なくされる。
夫の厚生年金が月々10万円前後であれば、遺族厚生年金は月々約7.5万円前後である。妻自身の国民年金の基礎年金6.6万円、お独り様の老後は月々約14万円の水準になる。
この水準でもまだ恵まれた方である。
★実際には、老齢基礎年金の平均額は月々約5万3156円(H19年度新規裁定者)、ほとんどの人、40年加入という人はいないから満額6.6万円には届かない。
会社勤務で厚生年金加入していても、女性の平均額は老齢厚生年金と老齢基礎年金を足しても平均月々9万5271円(H19年度新規裁定者61歳から)である。
こうした平均的な年金額から類推すると、妻たち、お独り様の老後、実際には月々10万円前後が圧倒的に多いようだ。
★最近、ご近所で耳にした話は、夫の亡き後、マンションの管理費年18万円、固定資産税年12万円、国民健康保険料、病院の医療費までどうしてもまかなえず、泣く泣くマンションを手放し娘夫婦にひきとられたケースである。
引き取ってくれる子供がいる人はまだ幸福であるが、亡夫の遺族厚生年金、妻自身の老齢基礎年金だけではこれまでの生活水準は維持できない。
★ここで、妻たちに提案あり。
夫の年金だけでなんとかやりくりできる夫75歳ぐらいまでに、妻たちの年金、自分のためにもシッカリ蓄え、増やしておくための原資として活用することが肝要だ。
例えば、妻の年金が年79万円とする。その全額、約79万円を10年間、年利0.6%で積立できれば約812万円。夫亡き後、10年間年利0.6%、毎年83万円の生活資金ができることになる。
妻たちの年金、長生きする自分のためにも大切な原資である。
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