★16万6538人の企業型確定拠出年金(DC)資産運用放棄者にどう対処すべきか?この問題は一部の新聞で7月末に取り上げられただけだ。マスコミで大きく取り上げられることもない話題のようだ。07年度資産運用放棄者は11万9675人であったから、わずか1年で5万人近くの増大であるから事は深刻である。運用放棄されている年金資産額は369億円。
★確定拠出年金(DC)の本来の主旨である資産の通算機能(ポータビリティー)が制度的に機能不全におちいっているわけだから、今後、制度システムをどう修正していくのか注目していきたい。
★企業型確定拠出年金(DC)の加入者は退職後6カ月以内に、自らが次の選択手続きをしなくてはならない。
(1)転職先に確定拠出年金(DC)がない場合は自らが個人型確定拠出年金(DC)を新設し、自分の収入から掛金を払い運用継続をする。
(2)確定給付企業年金しかない場合、自らが個人型確定拠出年金(DC)口座を新設し、移換した資産の運用だけを続ける。
(3)少額であれば脱退一時金請求をすることもできる。
(4)失業もしくはフリーランサーになれば国民年金1号被保険者となるので、個人型確定拠出年金(DC)を新設し、自分の収入から掛金を払い運用継続をするか、もしくは資産運用だけを続ける。
★これら所定の手続きを本人がしない場合、国民年金基金連合会に強制的に資産と記録が移換される。自動移換者とも呼ぶが、自らの退職一時金でもある年金資産のうけとりを放棄しているわけだから本誌はあえて資産運用放棄者と呼ぶ。
★2009年3月末の企業型確定拠出年金(DC)からの離脱者は年間で10万4613人、そのうち資産運用放棄者=自動移換者は5万6853人、約54%が国民年金基金連合会に強制移換となっている。
過去7年間の累計で正規の手続きで移換した正規移換者は17万2219人、資産運用放棄者=自動移換者は16万6538人である。確定拠出年金(DC)の制度離脱者、ほぼ2人に1人が資産運用放棄者である。
★確定拠出年金(DC)がニッポンに導入されて8年、国民年金基金連合会はようやく企業型確定拠出年金(DC)資産運用放棄者対策を打ち出している。
(この稿つづく)
年金お助けBOOK 2008-2009年版
適格年金のやめ方