★転職して賃金が上がった人は幸せである。08年9月のリーマンショック後、筆者のまわりで転職成功談はまず聞かない。一昨日も大昔の友人氏から「突如の退職」を知らせるメールが届く。大手広告代理店、D社の関連会社でグラフィックデザイナーだった。幾度かの転職を経て、ステップ・バイ・ステップをはたしてきたわけだが、心技体、大きな曲がり角に至る50代中頃である。これからどうするのか、案じられる。
厚労省から2008年度の「雇用動向調査」が公表されている。2002年から07年頃の好景気から一転、08年9月の大恐慌、雇用の実態の一端を示している。日経新聞9月9日号からまとめておきたい。
★1年以内に再就職した人。前職より賃金アップした人33.2%、逆に賃金ダウンした人33.5%。
★新規就職者の入職率は、全労働者の14.2%で前年07年度より1.7ポイント低下。08年後半から企業に新規採用の意欲が急速に衰微しはじめた傾向をしめしている。
★離職率は14.6%と前年07年度より0.8%低下。「雇用不安から職を変えない労働者が増加」というには、データ的には早計であるが、徐々に、人々は自らの意思での離職も滞りだしたのも08年後半であった。
★「正社員などからパート」になった人は9.9%、前年07年度より0.7%上昇。逆に「パートから正社員など」になった人は9%、前年07年度より0.6%低下。
★2008年度の「雇用動向調査」は、常用労働者5人以上の1万4617事業所を対象。有効回答率は71%であった。
★9月8日には厚労省から「労働経済動向調査」09年7月から9月期が発表されている。
★正社員が「不足」と答えた企業、「過剰」と答えた企業、その過不足判断指数(DI)は全産業でマイナス14。日経新聞9月9日号は「3四半期連続で2ケタのマイナス幅を記録」と報じている。09年9月現在、足元では着実に「雇用喪失」時代がやってきている。転職どころか、失職の危機にある数百万人規模の労働者たちの行く末が案じられる。
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