★企業年金減額案の反対が8月18日現在で年金受給者の3390名を突破。すでに全年金受給権者9000名の3分の1以上の反対が確実になったわけだから、減額ルールの3分の2以上の賛成署名押印の集約は絶望的ともおもえる。
★年金減額を条件に公的資金融資を引き出そうという西松社長の経営再建案が潰えつつある日本航空JAL。国土交通省の肝いりで、経営再建に有識者懇談会を設置することになった。一橋大学長・杉山武彦氏を座長に、整理回収機構元社長の奥野善彦氏、弁護士の前田博氏らがメンバーの有識者懇談会は、日航の経営改善計画の助言などを行う。「同計画の内容次第で日航に追加融資を行う金融機関の幹部や、日航首脳も同席」(朝日新聞8月18日号)とのことであるから、日航JALの経営は実質的に政府と銀行の管理下に入ったわけだ。
国土交通省、有識者懇談会、金融機関、日航JAL経営陣、日航JALの企業年金の給付減額、今後、いかなる判断を示すのか、注目していきたい。
★日航JALの年金受給者の年金減額の頓挫は、これまでの企業年金廃止、減額、制度移喚などの加入者や受給者の承認取り付けに新しい変化をもたらした。
★それはウエブ・ネットの活用である。退職してバラバラになった年金受給者たちが、西松社長からの企業年金減額要請に対して、ただちに「JAL企業年金の改定について考える会」というウエブサイトを立ち上げた。年金受給権者に反対の意思表示の「ネット署名」を呼び掛けた。PCからのアクセス、携帯メールでのアクセス、郵送という3つの手段を多角的に活用。09年5月18日の起動からわずか2カ月程度で反対表示が3分の1以上を達成したことになる。
「JAL企業年金の改定について考える会」のウエブサイト
http://jalnenkin.web.fc2.com/
★給付減額の同意・不同意の署名のインターネット集約を監督官庁の厚労省は、その正当性をどう判断しているのか?「JAL企業年金の改定について考える会 」のウエブサイトに、厚労省年金局との質疑応答が掲載されている。参考までに引用する
★質問(「JAL企業年金の改定について考える会 」)
「同意続きが適正に行われているかを確認するために、考える会で集めている署名と照合することの可否について質問させていただいているが、株主総会の議決権行使をインターネットで行う方法もあるので、同意手続きもインターネットで行うという方法は考えられないか」
★回答(厚労省)
「同意手続の方法は各基金の判断に委ねられていますが、そのような方法を取る場合には、インターネットにアクセスできる環境にない者への代替手段の確保、本人が行った手続きであるという真正性の確保、その真正性の確認手段の確保が必要であると考えています」
★注(本誌)
要するに、厚労省は年金給付減額の同意・不同意の集約の手段、インターネット集約はほとんど「認可」しないということのようである。しかし、給付減額策を実施しようとする経営側からすると、事前に年金受給者権者からネット上で反対数を明示されたら、もはや意気消沈、なすすべもない。
年金お助けBOOK 2008-2009年版
適格年金のやめ方