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28兆-44兆=▲16兆円、年金財政の現実

★ニッポンの年金の現状はどうなっているの?ニッポンの年金のどこが問題なのか?先週も50歳代の叔父さんから30歳台のお兄さんお姉さん達に尋ねられた。
まず、ニッポンの公的年金といわれる厚生年金、国民年金、国と地方の公務員共済年金、私学共済年金の全体の収支がどうなっているか、知っていますかと聞いたところ、ほとんどの方が知らない。知らないのが当然である。社会保険庁から決算報告書が送られてくるわけでもないし、新聞でも余り報道されない。
厚労省のホームページに平成19年度(2007年)厚生年金・国民年金の財政状況が公表されているので、これをもとにニッポンの年金、そのお金の収支をみてみたい。

★2007年度の年金の決算の要点は次の5点である。

(1)約28兆2029億円の保険料に対して、給付費は約44兆7338億円、その差額は▲16兆5000億円の赤字である。公的年金は「社会保険料方式」といわれる割には、保険料収入で63%しか賄い切れていない制度なのである。

(2)足りない年金財源の約▲16兆円5000億円は何で埋めているのか?

(3)税金が約7兆6847億円、あてにしていた運用収入07年度は逆ザヤ▲約6兆7583億円、そこで厚生年金と国民年金の積立金取り崩し約4兆1344億円、その他厚生年金基金解散返還金などが約2兆9702億円。これらをプラスマイナスして合わせて約8兆円。これが足りない給付財源の約▲16兆円5000億円の補填となっている。
しかし、これだけでは全国民共通の基礎年金の財源には不足する。

(4)全国民共通の基礎年金は、07年度の実際の給付費は約14兆4618億円である。約8兆円はなんとかなった。まだ約6兆5000億円が足りない。ここに基礎年金の財政調整機能、「上納金」制度が機能する。
各制度の被保険者の頭割りで決められる各制度からの「上納金」が約18兆5000億円となっている。実は、この財源が極めてあいまいモコモコなのである。

(5)民間会社の勤労者が加入している厚生年金の財政は、一見して収支トントンにみえる。保険料収入約21兆9691億円、厚生年金給付費は約22兆3179億円、その差額▲3488億円であり、この程度の赤字は解散年金基金の資産返還収入などその他収入で十分賄えている。

(6)ところが厚生年金加入者の「基礎年金拠出金」約12兆6233億円を賄うためには厚生年金保険料と税金だけでは十分ではなく、さらに運用収入もマイナスでは、積立金を取り崩したりしないと火の車になりつつあることがわかる。

誰もが厚生年金保険料には、老齢厚生年金の給付とともに国民年金の基礎年金分も含まれていると思っている。ところが、基礎年金は厚生年金の積立金130兆円の「運用収入」と資産の「取崩」、そして「税金」によってしか賄えていないのである。

なお、上記のデータの運用収入は時価ベースとした。詳細は、厚労省のホームページの下記に掲載されている。しかし、これがなんだかよくわからない年金収支決算書になっている。できるだけ簡潔に説明したいと読み解いたがおわかりいただけただろうか。もっと、普通の決算書にできないものなのだろうか?

http://www.mhlw.go.jp/za/0731/a52/a52-06.pdf


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2009年08月12日 06:42に投稿されたエントリーのページです。

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