★2008年度の厚生年金の赤字10兆1795億円、国民年金の赤字1兆1216億円と公表されている。
前年の2007年度は、厚生年金の赤字5兆5909億円、国民年金が赤字7779億円だったことから、2年連続の赤字決算ということなる。
★厚労省の談話は、「昨年末までの株価の状況などを織り込んで長期的な年金財政の見通しを作成しており、将来的にも負担と給付のバランスは保たれる」(朝日新聞8月4日号)
★この談話の意味するところはスゴイ!厚労省作成の100年年金財政見通し(2004年の年金改正時)には、08年度の株価暴落も織り込み済みで作成してあったともうけとれるからスゴイ!のである。
09年9月のリーマンショック後の株価暴落、運用損失も織り込んで、なおかつ04年にかかげた期待収益率3.2%から4.1%に上方修正した09年の強気な運用根性はスゴイ!のである。国民のリスク負担もおかまいなく、期待収益率操作で制度運営を計るこの年金操作法はスゴイ!のである。
本当にこの通りの談話であるなら、厚労省年金官僚は、アダムス先生の名言、「見えざる神の手」の「神」に限りなく近い人達なのだろう。
★公的年金08年度(09年3月末)の財政報告、朝日新聞8月4日号からポイントとなる数値だけかき留めておく。
・赤字の主因は運用損失、厚生年金▲8兆7252億円、国民年金▲5924億円。
・資産残高は、厚生年金は116兆6496億円(前年度比13兆円5314億円減)、国民年金は7兆1885億円(前年度比1兆2789億円減)
・保険料収入は、厚生年金は22兆6905億円、国民年金は1兆7470億円で総額約24兆円。
★いずれにしても、我々が納めている厚生年金と国民年金の保険料は、年間で約24兆円である。
対する年金給付費は約42兆円程度である。
ニッポンの公的年金はすでに保険料だけでは賄えない制度になって久しい。
24兆-42兆=▲18億円。
不足する▲18兆円は、税金と運用収益、厚生年金積立金の取り崩しでやりくりをしていることになっている。
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