★「いわゆる65歳以上の人たちが元気」で8割の高齢者は「働くことしか才能がない」と言ってしまった麻生太郎首相であった。この8割の元気な高齢者の根拠はなんなのであろうか?ひとつの手掛かりは、介護保険の現況である。厚労省は7月30日に「平成19年度 介護保険事業状況報告(年報)」を公表している。新聞などでも報じられているが、ニッポンの老人介護の現実を知る2008年度(H19)末のデータをトレースしておこう。
★介護保険の加入者は、65歳以上75歳未満は約1470万人、75歳以上は約1280万人、合計2751万人。この加入者は介護保険では第1号被保険者と呼ばれる。40歳以上65歳未満の加入者は第2号被保険者と呼ばれる。
★65歳以上の介護保険、第1号被保険者がいる家庭は約1965万世帯。
★介護保険から要介護(要支援)認定をうけている65歳以上の人は、約453万人(4,528,944人)。このうち、要介護1級から要介護5級までの人は約335万人。
★335万人÷2751万人=12%。元気に働くことも遊ぶこともかなわない高齢者の割合である。麻生太郎首相の8割が元気だという数値の根拠が知りたいところだ。
★約335万人のうち、居宅介護(介護予防)サービスをうけている人は延べで累計約3150万人、地域密着型(介護予防)サービスをうけている人は延べで累計約223万人、施設で介護サービスをうけている人は延べで累計約983万人。介護の現実は圧倒的に「家族」の支えによる「在宅介護」となっていることがわかる。
★施設で介護サービスをうけている人のうち、介護老人福祉施設は延べ491万人、介護老人保健施設は延べ365万人、介護療養型医療施設は延べ131万人。なお、この介護療養型については、政府は2011年度末までの廃止を決めている。
★介護保険料収入は約1兆3216億円、介護保険給付費は約6兆1700億円。その差、約4兆8484億円は何で補充されているのか?税金が約1兆4630億円、積立金からの交付金が約1兆9360億円、都道府県の負担が約9487億円、残りは一般会計などからの繰入金となっている。いずれにしても、介護保険、受益者の負担である保険料だけではやり繰りができない制度となっている。
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