★年金受給者の給付減額反対者は、2930人を突破したというJAL日本航空(以下「日航」)について書いておく。09年5月8日に日航の西松社長が打ち出した日航年金の5割削減案は、日航の年金受給者7000人、待期者2000人、合計9000人の年金受給権者の3分の2以上の同意を得られず、あえなくオジャンになりそうである。それにしても、この年金減額騒動は社長西松さん、まったくオソマツさんである。
★09年3月期の純損失▲631億円、約2000億円の資金ショートを前に、日本政策投資銀行に公的支援1000億円を要請。
その条件として金子国交相か、年金給付減額計画の地獄の思いを知らない銀行団にそそのかされたのか、JAL日航経営陣は、退職給付債務8000億円のうち約1600億円削減を打ち出す。
恐らく、何も知らない金子国交相あたりが、国土交通省の官僚に「JALの年金は高すぎる。ゼネラル・モータースと同じだ。公的資金投入は年金給付削減が条件」とでも耳打ちされたのであろう。
現役加入者1万6000人の将来の年金、受給・待期者9000人の現在の既裁定年金、2009年度中に給付減額をのんでもらうというが、今回の騒動の発端である。
★既裁定の年金受給者の年金減額は、そんなにカンタンにはできない。これは憲法で保障された財産権の侵害に匹敵するぐらい重い。
年額200万円から300万円にもなるといわれている企業年金を受けている人が、いきなり、会社の経営トップから「あなたの年金を半分にしてください」といわれれば、どんなに会社思いの人でも「頭にくる」のは当然である。
しかも、マスコミや週刊誌に「破格の年金、年580万円、日航OB年金受給者」などとデマキャンペーン。老いたとはいえ元パイロットや元スイッチー達のプライドは黙っていないということになる。
それが、減額反対3000名突破寸前、受給者給付減額計画、オジャンの顛末である。
★この間、マスコミ各紙の記者からいくつかコメントを求められてきたが、この航空会社の年金問題に触れるのは、正直、もうウンザリ、むなしい思いが強い。今さら、給付減額を言い出すならば、2007年3月 時点で厚生年金基金代行返上ではなく、「解散」が正しい選択だったのだ。すべてが「遅きに失した」としか思えないJAL日航、年金減額騒動である。
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