★東京都議会選挙、民主党54議席、第一党に躍進。自民公明党は過半数64議席を割り込み61議席で終わった。
自民党敗北の表徴的出来事は、都心の千代田区であろう。当選は民主党新人、若干26歳、栗下善行氏である。片や落選は、自民党都議会幹事長の古老重鎮、70歳、内田茂氏である。孫とお爺さんぐらいの世代差である。現在、日本の政治状況、目に見える変化があるとするならば、この劇的な世代交代である。
★その昔、千代田区に公私ともども長く浅からぬ縁があった身からすると、自民党都議の内田茂氏の落選は感慨深いものがある。神田、九段、番町、麹町、永田町、どこにいっても「うちだ茂」の看板が眼につくぐらい、有名人であった。
奇妙な話であるが、店を出す、子供を番町小学校に越境入学させる、ともかく「内田さんに頼めば」といわれるぐらいの地域のボス、「実力者」であった。ある意味では、自民党の政治手法の典型は、大都会東京でも田舎の村でも同じような「コネ」の活用と伝承であった。
この「コネ」は、戦後64年間、官の許認可、予算を民に上手く誘導させる潤滑油として機能してきた。千葉市長選、奈良市長選、都議会選挙の民主党躍進と相次ぐ若者政治家の誕生の背景に、この「コネ」機能の効き目が切れ始めたところにある。
ジジイ達が築いてきた「利権配分」の構造、若者政治家達はどこまで解体できるか?
★千代田区選出都議、民主党新人、若干26歳、栗下善行氏の「政治信条」に、若者政治家たちの素朴な「義憤」を読むことができる。筆者は、「くりした善行」氏とは何の縁も所縁もない。
まずは、この若者政治家の意見に耳を傾けてみよう。
「くりした善行」のホームページにある「政治に対する信条、夢」にある次の3点、簡潔明瞭、実にシンプルである。要約したものである。
<しがらみのない政治>
しがらみ抜きで、第三者的な判断のもと政治を行っていく、
それが私の第一の信条です。
<わかりやすく、身近な政治>
会社に勤める一般人として、
集めたお金が何に使われていて、どのように役に立っているのか
皆さんに正しい評価をいただくために、子供から高齢者の方までわかりやすい形で情報を発信できる体制を一刻も早く整えるべきだと思っています。
<ツケをつくらない政治>
財政問題、環境問題等の諸問題において、私が子供の頃から
「このままではまずい、まずい」と言われているにも関わらず、
前向きな改革はなされず、問題はむしろ悪化しているように感じます。
我々の子供達の未来は確実に暗いものになります。
★この若者政治家の「発想」は、幽かではあるが、日本の政治の未来に「希望」を見出すことができる。恐らく、今回の都議選に多くの若者(20・30・40代までを政治家の世界では若者である)を擁立した民主党の勝利は、ニッポン人が心の底で抱いている「なんでもいいから、変わって欲しい」という時代的雰囲気をよく救いあげた結果である。今後、党運営でこうした若者政治家の意見と役割を政策に反映しない民主党は、これまた早晩、飽きられてしまうのであろう。
★ちなみに、「くりした善行」氏のプロフィールである。
「1983年(昭和58年)3月9日 東京都千代田区神田にて出生。千代田区立今川小学校 入学後に千代田区立和泉小学校を卒業。その後、青山学院中等部、高等部で学び、アメリカ テネシー州立大学 インターナショナルビジネス学科を卒業。米国系IT企業にて勤務」。
フツーの学校を出て、フツーのサラリーマンをやっている若者が、自民党でもなく、いわんや公明党や共産党でもなく、なぜ民主党なのかは不思議なおもいがするが、すでに自民党ブランドは、煤け汚れたブラインド、意欲ある若者政治家を惹きつけるものを失ってしまったようだ。
唯一、惹き付けられる人がいるとすると、売れなくなった元タレント、そのまんま東、東国原宮崎県知事、一人ということになるようだ。
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