★「麻生バブルの罠」「二番底が日本を襲う!」「景気刺激策は一過性」と特集を組んでいるのは、経済専門誌・週間東洋経済7月11日号である。政府のいう“景気底入れ宣言”は「危い!」と断言。好循環シナリオはエコバブルであり、延命も風前の灯火の麻生政権による新規国債44兆円の増発、まさに「麻生バブル」であるという。そのバブルの様相を「マクロ・ミクロ両面」から描写している。週間・東洋経済の「麻生バブル」解明の展開プロットをまとめておこう。
★エコポイント制度に2946億円、エコカー減税と環境対応車買い支援で3702億円、太陽光発電導入支援に270億円をつぎ込む。家電、自動車関連などの国内メーカーの人員削減を停止させるための雇用調整助成金の積み増しが6066億円。すべてが「需要を先食いしただけのエコ刺激効果は失速へ」と手厳しい。「カンフル剤が切れた後に『景気2番底』の恐怖がやってくるという。
★「日経平均1万円攻防」「個人が強烈な回転売買」「環境バブルの様相も」と、株式市場の主役に躍り出た個人投資家の活発な売買にも同誌は警鐘を鳴らす。
★GSユアサなどの新エネルギー関連株銘柄が、「銀行株に交じって毎日、売買ランキングに顔を出した挙句に株価は年初来安値から3.4倍に急騰」「太陽電池製造のアルバック、二次電池正極材の田中化学研究所、リチウム電池用高純度薬品のステラケミファなども株価が2~3倍に急騰」「注意すべきは、これらの企業の業績は決してよくない」
★「今、株式市場での人気の矛先は、クボタや井関農機など、グリーン(環境)の連想で、農業関連銘柄へと向おうとしている」「はたしてこれは何を意味しているのか」と同誌は、2000年のITバブルに近い様相を指摘している。
★「経済危機対策」は、「14兆円補正の実態は省庁の“つかみ取り”」と断罪する。
「補正には箱モノが満載」「息吹き返す独立行政法人」と、各省庁の箱モノオンパレードぶりを紹介している。国立マンガ喫茶建立ばかりか、補正「14兆円のうち半分を箱、道路などが占める」。そういえば、麻生太郎さんの出自は、九州は福岡、麻生セメントであった。麻生さん、借金コンクリートがお好きなのだ。
★麻生さん「経済危機対策」の目玉である「再就職支援7000億円」は、「現場の体制が未整備」「しょせんは“見せガネ”か」と、目的と現実との乖離を暴いている。
★08年11月にスタートした「技能者育成資金制度」は3000人が目標。「6月29日時点の貸し付け決定件数は201件」という。「非正規を中心に、雇用情勢はさらに悪化する可能性」「見せガネの消化に腐心するより、構造的な問題の解決へ向けた議論」の必要性を説く。
★09年度のニッポン国家は、ついに『「借金」が「税収」を上回る』「90兆円前後の一般会計歳出に対し、税収が40兆円程度にとどまれば、残り50兆円を国債などにたよらなければならない」(日経新聞7月6日号)。すでに全土借金コンクリート化したこのニッポン国の財政は、「悪い金利上昇の圧力」が強まり、「国債暴落の危機はむしろ近づいた」と、東洋経済はレポートする。
★ならば、「重要なのは、産業界がいかに危機を克服し、収益と雇用拡大の道筋を描くのか」ということにある。電機、半導体、自動車、鉄鋼、海運、小売り、不動産、銀行、各業界の現状、今後の動向を解析している。
★現状は「麻生バブル」の破裂どころか、国家財政破綻への奈落、ニッポン経済、「乱世」への突入を予感させる週間・東洋経済の特集であった。必読のレポートである。
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