★熱しやすく冷めやすい、瞬間湯沸かし器のようなニッポンの気分である。大手新聞やテレビから、宙に浮いた年金記録5千万件、その関連報道はパタリと消えた今日この頃である。
某日、横浜にある某社会保険事務所の年金相談の光景であった。50代の女性、60代の男性、若い頃勤めていた会社での加入記録が消えている、その記録をどうやって調べたらいいかといった相談である。08年度は「ねんきん特別便」、09年度は「ねんきん定期便」が全国民に送付されることで、人々は「自分の年金記録」のどこに「空白」「誤記」があるかを調べやすくなった。それだけに、人々の自分の年金探しは、より混迷も深めている現実もある。
★09年6月24日、総務省の年金記録確認第三者委員会は、記録訂正の審査基準を定めた基本方針の改定案を公表している。第三者委員会は、07年(平成19)6月に総務省に設置され、2年間に約7万件の年金記録に係る申立てについて調査審議」(総務省ホームページ資料より)を行ってきた。その、基本任務は、「社会保険庁側に記録がなく、直接的な証拠(領収書等)も持たない方々のために、誠実に責任を果たして行く」ことにある。しかし、この間の審査には、各地方の委員会での「バラつき」があると指摘されてきた。今回の基本方針は、審査基準を「統一」しましょう、という点に特徴がある。
★「年金記録に係る申立てに対するあっせんに当たっての基本方針(案)」にある例示別の「肯定的な関連資料の例」「肯定的な周辺事情の例」は、年金記録の不明当時者にとっては、気の遠くなるようなことばかりだが、その方々をサポートする人にとっては貴重な資料だ。
★詳細は、http://www.soumu.go.jp/main_content/000027827.pdf
★例えば、「国民年金保険料の納付有無の場合」である。第三者委員会の資料から転載する。
(肯定的な関連資料の例)
・ 申立期間中も、納付済期間と同様に、同一預貯金口座から、保険料に相当する金額の口座引落としがある。
・ 確定申告書(控)等税務関係資料に、納付したとする保険料に相当する金額が記載されている。
・ 当時の家計簿等に、納付したとする日付及び保険料に相当する金額が記載されている。
(肯定的な周辺事情の例)
・ 申立期間の回数が、少数にとどまる。
・ 申立期間が短期間である。
・ 申立期間以外の残余の期間は納付済みである。
・ 申立期間が含まれる年度について、申立期間以外の残余の期間は納付している等本来特殊台帳が保存される必要があるにもかかわらず、特殊台帳が存在しない。
・ 申立期間中、配偶者等の同居の親族は納付している。
・ 納付組織等集金関係者の証言により、申立てがなされた当時の集金の実態が確認できる。
・ 申立期間に近接する時期につき、申立人の記録が未納又は未加入から納付済みに訂正されたことが確認できる。
・ 申立人が申立期間の保険料を納付したことを裏付ける関係者の証言がある。
・ 加入又は納付の手続を行ったとする市町村役場の支所、出張所等において、当時、これらの手続が行われていたことが確認できる。
・ 国民年金と厚生年金の切替えに伴い、国民年金の資格得喪手続を適切に行っている。
・ 国民年金の加入と同時期に加入したとする国民健康保険について、国民年金に加入したと申し立てている時期に加入手続が行われており、その加入日が国民年金の資格取得日と同一である。
・ 近接する時期に生じた類似内容の申立てが当該社会保険事務所又は市町村に散見される。
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