★株価が上がると、株をやる人もやらない人もなんとなく嬉しくなるようだ。日経平均株価が瞬間的に1万円(後場終値9981.33円、前日比▲10.16円安)にもどった6月11日であった。
★その夜、企業型確定拠出年金(DC)の加入者Yさんに電話する。まず、現在の確定拠出年金の資産配分を聞く。「掛金の配分は、日本株25%、国内債券25%、外国株25%、外国債券25%であることは今も変わらない。ただし、現在の資産残高の配分は、日本株18%、国内債券40%、外国株18%、外国債券25%になってしまっている。これをどうしたらいいものか」「これから日本株もNY株も大きくもどりそうだからこのままでもいいかと思うのだが・・」Yさん、いささか酩酊しご機嫌であった。
●Yさん確定拠出年金の運用、すべて投資信託インデックスである
★Yさんは、確定拠出年金のはじめたころから、運用商品はすべてリスク資産で運用することを決めていた人だった。筆者の友人でもあり、友人の誼で話のエッセンスに多少脚色をほどこして公開を許してもらった。
★Yさんの会社は2004年に退職金のすべてを企業型確定拠出年金に移換。Yさん現在58歳、確定拠出年金の資産残高約1600万円~1500万円辺りとのことである。旧来の退職金だったら、「60歳時に2000万円強というところだった」
★日本株25%、国内債券25%、外国株25%、外国債券25%の資産配分、すべて投資信託のインデックスである。
「うちの会社の確定拠出年金、投資信託、とくにインデックスは、手数料が証券会社や銀行で買うより安い。日本株のTOPIXインデックスで手数料である信託報酬が0.3%以下。申し込み手数料や解約ペナルティーもない。しかも、収益などに税金がかからない」
「確定拠出年金の投資信託、とくにインデックスファンドは本当にお得」とのことである。
●Yさんの「運用基本方針」
★Yさんの「運用基本方針」の特徴は、個人の他の資産全体で確定拠出年金の運用を考えるところにある。
(1)「自分は個人で定期積立預金は夫婦で数千万円ある。個人年金保険は若い頃に夫婦それぞれが加入したものが、夫婦それぞれで400万円強、合計で800万円程度ある」「この個人年金保険は“お宝利率の年金”。確定拠出年金の利率保証年金保険でもかなわない」したがって、確定拠出年金では、定期預金や年金保険には興味がない。
(2)「株は会社の持ち株会を通じて2000株、今は時価で70万円ぐらいか。これ以上会社の株は増やすつもりはない。会社以外の株に興味があった。確定拠出年金では是非とも投資信託をやってみたかった」
(3)確定拠出年金導入時、日本株25%、国内債券25%、外国株25%、外国債券25%の確定拠出年金の資産配分で、期待収益率は約5%、リスクは約7%だった。
ここに個人の金融資産の資産を合算して計算してもらった結果、日本株7%、国内債券5%、外国株5%、外国債券5%、年金保険32%、定期預金47%となった。
期待収益率は約1.7%、リスクは約1.6%とした。
★確定拠出年金でほとんどリスク資産の運用でも、個人の他の資産全体考えれば、Yさんの場合、極めて堅実かつ賢明なローリスク・ローリターンである。
★さて、それでも2008年9月のリーマンショック。Yさんの確定拠出年金の資産は大きく傷んだ。
(この話、次週に続きます)
年金お助けBOOK 2008-2009年版
適格年金のやめ方