★お一人様の老後をおくるケースは、断然に女性が多い。65歳からの平均余命、男性18.56歳、女性は23.59歳であるから、88歳から90歳のおばあちゃん、今は珍しくない。厚生年金の老齢年金をうけている女性年金受給者は、08年3月末(H19年度)で約395万人になる。その平均年金額は、自分の年金だけでやっていくには、極めて厳しいものがある。
★年齢別平均年金額(女性)、社会保険庁の最新データからみてみよう。
・60歳 4万4455円(08年3月までに60歳到達者・S22年4月1日以前生まれ・現62歳前後)
・61歳 9万5271円(S21年4月2日生まれ以降)
・62歳 9万7666円
・63歳 9万5987円(S20年4月2日以降生まれ・現64歳前後)
・64歳 9万4997円
・65歳以上 11万1888円(S17年生まれ以前・現67歳以上)
★女性の場合、1946年(S21)4月2日生まれの人が平成19年に61歳に到達して、定額部分をふくむ満額の年金となる。この平均額が、60歳より約5万円ということになるのであろう。これは65歳までは「定額部分」と呼ばれ、65歳からは老齢基礎年金となる。ということは、老齢基礎年金の満額、月額6万6千円に満たない人がほとんどということになる。
★厚生年金の老齢年金をうけている女性年金受給者、在職中の平均給与は約23万円、一回の賞与平均は、約30万円。男性約36万円、一回の賞与約50万円。日本の勤労社会はこれまでも、これからも男女の差はそんなに縮まらない。しかも、女性のライフサイクルは、どうしても長期加入を不可能にする要素が高い。
女性の低額年金化の傾向は、こうしたことを要因にしているわけだ。特に、現行の国民年金を満額、40年加入にするには、安定した所得か結婚による第3号被保険者になることに恵まれた女性でないと不可能に近いものがある。
★老齢基礎年金の満額は、加入40年、480月が必要。女性の平均年金額を逆算すると、約30年、360月の加入が平均ということになる。
★さらに、夫に先立たれた65歳以上の厚生年金受給者、配偶者である妻の年金はどうなるか?平均年金額から試算してみよう。
(1)妻自身の老齢基礎年金 約5万円
(2)妻自身の老齢厚生年金 約4万4千円
(3)夫の遺族厚生年金(この計算はやや難解である)
A: 妻自身の老齢厚生年金(約4万4千円の2分の1)約2万2千円+夫の遺族厚生年金(老齢厚生年金の平均額、約10万円の4分の3、約7万5千円、さらにその3分の2)約5万円=合計7万2千円
B: A合計7万2千円-妻自身の老齢厚生年金 約4万4千円=約2万8千円
(4)配偶者である妻、お一人様の年金は、
(1)約5万円+(2)約4万4千円+(3)約2万8千円=12万2千円となる。
★夫婦で国の年金だけでの生活をしてきたケースでも、その半分の年金額がお一人様の年金となる。
夫の年金 約18万円+妻の年金 約9万5千円=27万5千円の暮らしは、その半分どころか、約56%減の12万円、年間で、145万円前後を覚悟しておかなくてはならない。
この年金から、税金も国民健康保険、介護保険も払うとすると、手取りは、月9万円前後、年間で100万円になるかならないか程度ということになる。
多くの女性に課せられた長寿の収支は、今さらながら、厳しいものがある。
年金お助けBOOK 2008-2009年版
適格年金のやめ方