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おねだり社会に堕していくニッポン

★高速道料金の大幅値引きの5月のゴールデン・ウィーク、多くの人が故郷や地方の観光地に殺到した。筆者ははからずも某企業の再建会議に参加するはめになった。この3月末にメイン銀行に見放され、約500億円の負債を抱えた上場会社が倒産。その100%子会社の存続をかけた会議であった。地方の観光地にあるその子会社は、村の住人にとってはかけがえのない勤め先でもある。周辺にある製造業の分工場の幾つかが、この3月末に縮小や閉鎖。小さな街にも失業者が増大しているという。この子会社の社員も「我々もどうなるか、全く真っ暗。今さら東京に行って仕事を探すわけにもいかないし・・・」とその生活不安は深刻である。

★子会社社長曰く、「当社はこれまで親会社から破格の高値で親会社所有の物件を借受けて営業してきた。我々の必死の努力もあって子会社である当社は辛うじて収支トントン。にもかかわらず、親会社は破産。同時に当社も解散となると、これまでの親会社への協力がなんであったか、全く、我々こそが被害者である」「会社存続のためには、有望なスポンサー企業を探すか、債権者に支援をお願いするか、現役員と社員が破産管財人から子会社株を譲渡してもらうか、この3つの方法しかない」「今は、外資など有望なスポンサー企業は見当たらず、最短の方法は、債権者に会社を引き取ってもらう方法ではないかと思っている」

★再建会議の出席者のなかから、「こうした緊急事態ならば、地方自治体に頼み、支援を頼むとかの方法はないのか?」「親会社の物件を我々が引き取った場合、登録免許税などを我々が負担となるならば、NPO法人にすればその税金はまけてもれえるのではないか」などの声。

★いやはや、破産親会社から派遣されている子会社の社長も、債権者某氏も、この期に及んで往生際が悪い。一度、崖っぷちに追いつめられたならば、勢いよく飛びぬけるほかにないはず。
せっかく、そこそにやれている子会社、大きな借金もないという子会社。他人様のお金や役所の支援などを頼りにせず、ここは、現役員、社員、債権者、皆で再建存続する他ないのである。なぜか、当事者の皆さん、他力本願に堕しているのである。

★地方自治体の債務が激増しているという。「09年度の債務残高は当初197兆円と前年に比べれば横ばいで推移する見込みだったが、地方債の発行増で198兆へと1兆円規模で膨らむ」「政府の追加経済対策による公共事業の地方負担は1兆4000億円」「全額を地方債で賄い」「返済費のうち、地方税で賄えない分は地方交付税で補てんされる」(日経新聞5月4日号)さらに、国の公共事業である道路建設の地方負担分6700億円も新規の地方債で賄うという。困った時の「道路工事」は、この国の救いがたい病である。

★たかだか09年度の経済成長率がゼロからマイナス3.3%に落ちたところで、慌てふためいて大量の赤字建設国債や地方債の発行。我々が近い将来に背負う借金と増税への不安は着実に高まりつつある。しかも、人々の心性の底に、おねだり因子を植付けつつあることがよくわかったこの5月のゴールデン・ウィークであった。

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2009年05月07日 05:01に投稿されたエントリーのページです。

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