★国民年金第1号被保険者は2,035万人である。このうち、25.8%、517万人が保険料全額免除者である。一部免除者は54万人、内わけは3/4免除者27万人、半額免除者19万人、1/4免除者8万人。09年4月に社会保険庁から公表された「平成19年度社会保険事業の概況」による08年度(H19)直近の数字である。
★25.8%、517万人が保険料全額免除者の内わけをみてみよう。
(1)法定免除(生活保護世帯、障害年金受給者など)=113万人
(2)申請免除(所得減による納付困難者)=202万人
(3)学生特例納付(大学・専門学校生など、納付猶予者)=166万人
(4)若年者納付猶予者(30歳未満の人で本人と配偶者の所得が一定以下・2015年6月まで)=8万人
★それでは、国民年金第1号被保険者で毎月、きっちり保険料を全額納付している人は、どのくらいになるのであろうか?
社会保険庁はこのあたりは数値公表していない。納付率を月数から割り出している以上、人数的把握は無理なのであろうか?
ならば、いささか乱暴かもしれないが、単純な計算をしてみよう。保険料全額納付者730万人前後というとこであろうか?
★2,035万人-保険料全額免除者517万人-一部免除者54万人-推定未納者(納付すべき月数に対する納付月数である納付率63.9%<H19年度>から割り出した未納率36%から、筆者が割り出した単純な計算数値)約734万人
=保険料全額納付者730万人
★ある月には、保険料全額納付者が1,000万人になることもあるかもしれないが、やはり自営業者やフリーターなどが加入している国民年金第1号被保険者の実態は、保険料全額納付者が被保険者の半分にも満たないのではないかと推定せざるをえない。国民年金第1号被保険者の実情は、想像をこえるほど切ない状況にあるはずである。
★納付率80%が現在の年金政策の目標のひとつでもある。
この目標数値は、次の計算によるものではない。
保険料納付者/国民年金第1号被保険者2,035万人=納付率。
実際は、国民年金第1号被保険者から免除申請者を引いた人数を引いたものを分母とする。
保険料納付月数/(国民年金第1号被保険者2,035万人-免除申請者)の人が納付する月数
という算式で導こうというものである。
★納付率80%達成のためには、なにがなんでも未納者を申請免除者に鞍替えさせる必要がある。
このことの是非はおいておくとしても、現実の貧困家庭の増大の割には保険料免除申請が増えないのは、手続きそのものが、制度の恩恵を享受する機会を遠ざけていることにある。
★たしかに、保険料免除申請者の増大は、税金補填額は増大する。同時に勤労者が加入する厚生年金からの義援金(基礎年金勘定)も増大する。さらには、厚生年金の積立資産からの繰り入れも増大し、将来の厚生年金の財政運営には少なからず悪影響を及ぼす。
だからと言って、保険料免除申請のハードルを高くすることはできない。
保険料免除申請制度の不完全さ、未納の増大は、現行の国民年金の半分税方式から全額税方式化への移行によってしか解決はない。
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