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国民年金制度の欠陥、退職直後の保険料免除【保険料免除申請4】

★60歳前に退職すると、厚生年金から国民年金1号被保険者に切り替えなくてはならない。夫もさることながら配偶者の妻も3号(保険料なし)から1号(保険料負担あり)の変更が必要になる。退職した翌月、ただちに、最寄りの社会保険事務所か市区町村役場の国民年金係に国民年金資格取得届を提出しなくてはならない。夫婦であれば、月の保険料29,320円、年額351,840円。しかし、退職、失業期間中、国民年金保険料の支払いが困難という場合どうなるか?
★つい最近、横浜市の某区役所の国民年金係での出来事であった。A子さんは、3月31日に退職、4月1日付けで厚生年金資格喪失。4月1日から国民年金加入しなくては!と思うが、払う保険料がない。そこで、退職・失業者に認められる「特例免除制度」の申請に行ったところ、とんでもないことを言われ落ち込んでしまった。
2008年度の国民年金保険料の納付率がさらにダウン、62%を切るかどうかという(日経新聞09年4月27日号)。その要因は「懲罰的」かつ「屈辱的」な「保険料免除申請制度」にある。

★28歳のA子さん、役所の係から次のように言われる。
(1)「国民年金保険料免除申請がそう簡単におりると思っては困る」

(2)「あなたは、まだ30歳前だから『若年者納付猶予制度』(30歳未満の人は保険料納付が猶予され、かつ加入資格期間はカウントされる。しかし、保険料を10以内に追納しないと年金額に反映はされない制度)の申請をすべきなのよ」

(3)「退職・失業の場合はハローワークで雇用保険の基本手当がおりるはず。それがおりてから、雇用保険受給資格者証をもって、あなたの前年の所得がわかる源泉徴収票を持って再度きてください」

(4)「ところであなた一人で暮らしているの?」<はい>「ならばいいけど、ご主人がいればその課税証明書も必要なのよ」

(4)「『若年者納付猶予制度』申請か、「特例免除制度」申請か、こちら(?)で決めるまで、まず保険料納付書を送るから国民年金保険料を払っておいてください」

★さて、28歳の独身のA子さんは、『若年者納付猶予制度』では10年以内に保険料追納しなくてはならいことぐらい知っている。知っていても、恐らくこれから10年以内に追納できるほど生活資金にゆとりがでるとも思えない。
失業となれば、ほとんど多くの人は次の仕事まで数カ月から長くて数年の求職期間をすごすといわれている。そこでA子さんは、この4月1日から保険料の全額免除と同じ、2分の1の年金額が保証される「特例免除制度」の申請におよんだのである。

★退職・失業者に認められる「特例免除制度」の申請手続き、「国民年金保険料免除申請書」は次の順ですすむ。次のものをもって市区町村役場に提出(郵送可であるが持参することをお勧めする)

(1)配偶者(婚約者)の所得、親と同居の場合は親の所得の証明書があれば、本人の所得の証明書がなくともOK(上記の役人が言う「自分の前年の所得証明は一般の免除申請の場合に必要な書類である。なお、課税所得証明は市区町村の市民税課で出してくれる)

(2)ハローワークでもらった雇用保険受給資格者証・離職票を添付

(3)年金手帳

(4)認め印(本人が署名する場合は不要)
※役所に出向く場合は、必ず本人であることを証明する運転免許証など持参することも必要な場合がある。
以上をもって、あくまでも保険料全額免除の審査の対象となるということで、即、保険料免除申請が決定されるわけではない。いずれにしても、失業したら必ず10日以内に上記の手続き申請を終えてもらいたい。

★ところが、問題は、雇用保険受給資格者証である。
退職の翌月にハローワークに行き「離職票」を提出し求職申込をする。それから、雇用保険受給者初回説明会に出席し、雇用保険受給資格者証を受け取る。そこで直ちに、それを持って、社会保険事務所か市区町村役場に行くにしても、早くとも退職から1ヵ月は過ぎ去ってしまうことはよくあることである。

★ここから、国民年金の未納が始まり、人によっては失業期間中、まったくの無年金期間、未納未加入期間となってしまうのである。退職、失業したからと言っても、某区役所の役人氏が言うように、そうおいそれと「特例免除制度」は認められないのである。全国民共通の基礎年金と言いながら、加入する者の生活クライシスに即応できるような手続きになっていない。要するに敷居が高いのである。しかも、先の役場の窓口役人の言動に表れているよう、退職・失業した者にとっては、なぜか「懲罰的」かつ「屈辱的」な「保険料免除申請制度」なのである。社会保障制度としては著しく「思いやり」が欠けている。

★保険料未納期間、もちろん、2年以内に追納しない限り、将来の年金はその分もらえない。その分、国は税金補てんをする必要がない。厚生年金制度などからの財政負担金もいらない。国民年金の未納未加入問題は、年金給付に結びつくわけでないから、年金財政にこれっぽっちも影響しない!だから年金破たんという奴はド素人だ!と社会保障制度審議会の権丈先生やカリスマ受験講師かつ経済評論家の細野真宏君がどこかで言っていたことを思い出した。
年金財政上の損得で言えばその通りでもあるが、全国民共通の基礎年金、社会保障制度である以上、国民年金1号被保険者、約2000万人のうち恒常的に800万人近くが未納というのは制度としては「破たん」である。その昔、全国民共通の基礎年金を導入した当時、なぜ社会保険料方式なのかと問うたところ、「厚生年金がある限り、国民年金保険料納付者が一人になっても制度維持が可能。加入者が少なくなればなるほど給付支出が少なくなるから」と解説してくれた某高級官僚氏がいた。誰とは言わないが、この手の魂のない制度運営者が国民年金制度を荒廃させてきた。

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2009年04月28日 04:31に投稿されたエントリーのページです。

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