★親から子供へ、数年間での計画的贈与をお勧めしたところ、「贈与契約書」について質問があった。贈与税で多くの人が誤解していることがある。そこで、暦年課税の贈与についてみておこう。通常の贈与税、基礎控除110万円ということから、毎年100万、10年間で1000万円を贈与する場合である。親子間で面倒な「贈与契約書」や「贈与税申告」などいらないのではないか?と思い違いをしている人が多い。
★まず、毎年100万、10年間で1000万円を贈与は、たとえ年間の基礎控除110万円以内であっても、贈与税の申告が必要である。
なぜか?
この場合の贈与は、1年単位で考えるのはなく、10年間毎年100万のお金を贈与される権利、すなわち定期金給付契約で一定期間定期に金銭その他の物の給付を受ける権利としての「有期定期金」を贈与したとみなされる。
したがって、「有期定期金」をその年分で贈与されたということで贈与税の申告は必ずしなくてはならないことになる。
★この場合の贈与税の計算は、
10,000千円×60/100(乗じる割合)=6,000千円(評価額)
(6,000千円-1,100千円)×30%-650千円=820千円(贈与税)
上記(乗じる割合)は、残存年数により下記の数値を使う。
残存期間5年以下・・・70/100
残存期間5年超え10年以下・・・60/100
残存期間10年超え15年以下・・・50/100
残存期間15年超え25年以下・・・40/100
残存期間25年超え35年以下・・・30/100
残存期間35年超えるもの・・・20/100
★毎年の贈与額100万円は、通常の贈与税の基礎控除110万円以下だから、無申告で済むとお考えの方、くれぐれもご注意いただきたい。
暦年課税贈与、思わぬ落とし穴があるようだ。資産を子や孫に徐々に移転しておこうとお考えの方は、後々のことを思えば、やはり素人考えは禁物だ。ここは事前に税理士に相談することをお勧めしたい。
★なお、国税庁ホームページにある「国税庁タックス・アンサー」は、非常に便利である。税務のこと、素人でも分かるように具体的な事例でのQA方式で解説した内容になっている。
贈与税、このホームページからも十分勉強できるので、是非、ご活用いただきたい。
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