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なけなしの退職金が狙われる (1)

★麻生内閣、過去最大規模の補正予算、財政支出15兆4000億円となった。その追加経済対策の減税規模は約1000億円。このうち住宅資金贈与の非課税枠610万円への拡大は、住宅を持ちたい人、建売やマンションを売りたい人にとっては、期待ふくらむものである。09年1月から2010年12月末までのこの1年間に、一戸建てかマンションを購入し居住した人は、祖父母や親などから最大610万円までの住宅資金贈与をうけても贈与税が免除される。
しかし、この期間に退職金を手にする親にとっては、頭の痛い話でもある。団塊世代の子供、団塊ジュニアの住宅促進、マンション販売の低迷打破、高齢者資産の次世代への移転というお題目は、マクロ経済の話であって、個別的、ミクロ的事情からはなんとも辛い選択を強いられる。


★子供が親から住宅資金援助をうける場合の「相場」は、500万円から1000万円と言われている。
嫁ぐ娘達、嫁とる息子達、住宅資金贈与の非課税枠610万円拡大と聞けば、「うちのお父さんの退職金をわけてもらえるかしら」と当然、関心は高くなる。
金融資産が3000万円程度あれば、娘や息子に610万円程度贈与しても、親心からして、ついわけてやりたいと思うのは当然かもしれない。
しかし、預貯金は数百万円、老後の備えとなる資金、最後のお金、退職金1500万円から2000万円、それほど鷹揚な気分で贈与してはならない。

★団塊世代、親の面倒をみる最後の世代、子供に捨てられる最初の世代ともいわれている。
親子間に濃密な相互扶助の心が蓄積されていない限り、子供への資金贈与は手切れ金でもある。ここは、心を鬼にして、最後の退職金を守り抜いてもらいたい。

★退職金を守る秘訣は、3点ある。
(1)定年にあたって、子供らに、親の老後設計を明確に提示する。そのためには、我が家の財政事情を公開する方法が有効である。

(2)退職金は、「年金」にすることである。会社に企業年金制度があるならば、全額を退職金で選ばず、その何割かを「年金」にする。企業年金制度がないならば、一括積立・年金払いの金融商品に預ける。

(3)それでも親心からして、子供に資産を分け与えていきたいならば、政府の時限立法でもある住宅資金贈与の非課税枠610万円に踊らされてはいけない。
贈与税の暦年課税の年間110万円の非課税贈与枠をつかって、数年間で贈与していくことである。親から子供への贈与、しっかり時間をかけて、親子の情の積み重ねが大切である。なお、贈与にあたっては、かならず、親子間でも「贈与契約書」を交わすことも心がけよう。

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2009年04月13日 06:26に投稿されたエントリーのページです。

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