★個人金融資産のうち16兆1959億円がドット預金に流れた。
3月24日に公表された日銀「資金循環統計」によれば、08年3月末から12月末までのわずか10ヶ月で、現金・預金は775兆円3654億円から791兆5613兆円、約20%増となった。同調査の個人家計部門の資金シフトの実情をみてみよう。
★個人金融資産の総額で比較してみよう。
・08年3月末に1464兆5253億円は、09年12月末には1433兆5167億円に減少となっている。
31兆86億円が消えたことになる。
減少著しいのは、
株式以外の有価証券の分野である。国債や投資信託の資産残高である。
・08年3月末に107兆3604億円から09年12月末には91兆7010億円。15兆6594億円が消えた。
それでは株式の資産残高はどうか。
・08年3月末に119兆7442億円から09年12月末には87兆794億円。32兆6648億円が消えた。
この2分野を足して48兆3242億円が有価証券市場から消えたことになる。
さらに保険や年金分野からも、1兆7126億円が消えた。
08年春から急降下した金融危機によって、「お金は銀行に預けるな」(勝間和代女史の著書名)と、貯蓄から投資を心がけてみた結果、この10ヶ月で合わせて約50兆円が有価証券市場から消えたことになる。
もちろん、その全部が、泡と消えたわけではない。
その一部は、16兆1959億円の預貯金に化けたものもある。まずは、当面、キャッシュに避難したものもある。
実質に近い数字では、約50兆円-16兆1959億円(現・預金増分)=33兆8000億円程度が市場の藻屑となって消えたことになるのではないだろうか。
日本の国家予算約80兆円の40%、年間税収40兆円の約80%、国民総生産約500兆円の約7%
が消えたことになる。我が国トップ企業、トヨタ自動車の年間売上げの1年半分ぐらとイメージすると、なぜか納得する数字でもある。
市場の藻屑は、ふたたび、大輪の花となってよみがえる可能性もあるわけだが、個人の投資家にとっては、1990年のバブル経済崩壊後、久方ぶりの大火傷であった。
人々の投資行動は、やはり、「お金は銀行に預けておくものだ」に沈静してしまった感があるが、日本
の個人が、勇躍して有価証券市場にもどってくるには、今、ひとつ何かが足りない。
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