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冬に備えよう! 家計の大胆なスリム化

★誰もが、家計のムダを追放したいと四苦八苦する。お父さんの年収が上がり続けているうちは、着実に出費は増える。それが一転、手取り年収1000万円が、400万円にも300万円にも急減するとなると、多くの人は暗澹となる。にわかに、家計のダウンサイズに手をつけようにも、どこにムダがあるのかがわからない、そもそも家計効率化の手法が思いつかないという現実に突き当たる。ここでは、リストラの危機のなか、家計の大胆なスリム化に取り組んだ先達者の実践を紹介したい。

●住宅ローンと子供の教育費から手をつける
川上さん(仮名)は、大手事務機器メーカーの元課長。56歳で早期退職。しばらくは求職活動を1年やって、友人の会社、水道工事屋の経理の仕事にありつき、なんとか60歳まで食いつないできた。現在は、その会社で週3日、アルバイトをしている。

「現役中は、我が身も家計もメタボ化、肥満体質になっていた。ちょうど、会社のライフプラン研修をうけた。ここで、リストラ1年前から1年間かけて家計の出費を60%の大幅カットすることを目標にしようと決意」
「手取り年収1000万円弱、毎年の家計出費は900万円弱。ともかく、退職後1年間は退職金の一部、雇用保険でやりくりするにしても生計費は300万円台にしないと、これまでの預貯金は急速に減少していくことは確実。ともかく、150万円が住宅ローンの返済、二人の子供の大学教育費が年間300万円、これだけで450万円。まず、これを何とかしない限り、食うに食えない状況になる」

「住宅ローンの残債は約1000万円、これは早期退職した退職金で一括返済。子供の大学教育費は今後、2000万円かかる計算になる。早期退職金の一部と預貯金から1000万円の取崩しでなんとなるが、子供らには、授業料と下宿代は心配かけないが、小遣いや同好会の部費などはアルバイトで賄ってもらえないかと頼むことにした」

●さらに、生活費10%から20%の削減へ
「問題は、これまでの生計費900万円の残り半分、生活費450万円をさらに、15%から20%の削減をし、360万円から300万円水準にする必要がわかった。残りの預貯金1000万円と雇用保険の年200万円では、もし、失業期間が1年以上に延びたら完全にアウト」「1年間の集中職探しを前提に、家計を組み立てなおすことを妻と話し合った」

●戸建住宅を売却、マンション住まいに
「まず、戸建の家を売ることにした。この維持管理のための固定資産税が年間約30万円弱。家の修繕費、水道光熱費で年間40万円。マンションに買い替え、管理費と固定資産税、水道光熱費で約40万円、差し引き30万円の削減をめざした」
戸建40坪で約4000万円で売却。マンションを3500万円で買い替えたそうだ。「売却益を期待したが、結局、売買手数料、税金、登記費用などで、ほとんど残らなかった。譲渡税がかからなかったこと、タイミングよく買い替えが成功したことを好運と思いたい」

●車は自転車に、ゴルフ会員権はあきらめる
「車は以外に維持費がかかる。車検、ガソリン、保険、駐車料金で年間約50万円から60万円。失業してゴルフもないが、唯一の趣味。だが、月一ゴルフにもかかわらず、会員年会費などふくめて年間60万円。合計120万円ぐらい削減となった」

●そして、最終生活費は?
リストラ前=通常の生活費:900万円
削減・住宅ローン:▲150万円(退職金から一括返済)
削減・子供小遣い:▲70万円
削減・教育費:▲230万円(退職金と預貯金から繰り入れ)
削減・住宅関連費:▲30万円(管理費と固定資産税、水道光熱費、マンションに買い替え)
削減・車関連費:▲60万円
削減・ゴルフ:▲60万円
差し引き合計=300万円

川上さんの家計の大胆なスリム化は、生活の食費、通信費、衣服、医療費など基礎生活費を削ることなく達成できたという。

日常生活は、これまで通り、贅沢するわけでもなく、リストラ前と同じ暮らしぶりだという。
「食い物だけは、チマチマ削ったところで、多寡が知れている」とのことである。
変わった点は、外食をしなくなったことという。ただし、年に数回は、今でも夫婦で旅行もするとのことである。「旅行は、海外旅行でも本当に安くなった。夫婦の絆を確かにするためにも、旅は欠かせない」とのことである。

よく生命保険の圧縮が、家計スリム化の早道といわれている。川上さんは、リストラ退職前、すでに、生命保険はすべて掛捨て型の共済型の保険に切り替えていた。50代後半、なんらかの病気を抱えていることが多い。現在の保険から新たな保険に切り替えるとき、この点を注意しなくてはならない。保険の切り替えは、元気なうちである。

子供の教育費を預貯金からの繰り入れにすることで、確かに、預貯金が激減していく。
しかし、「60歳からも何とか働き、国の年金と会社の年金が支給されるようになれば、それは、しばらく、貯金にまわす」とのことであった。

現在、川上さんは60歳である。筆者のテニス仲間でもある。「退職後は、酒もそんなに飲むわけでなく、外食するわけでもなく、自分も妻もテニスと自転車のお陰で身体も丈夫になった。最近、不思議なことを感じている。お金を使うことがないということだ。今までの消費はなんだったのか?と思う」とのことであった。川上さん、心なしか、スリムな体躯に戻られ、今も中井貴一風の「好青年」的シニアである。

川上さんの家計の効率化は、家計の急激な収入減を早めに予知、預金や不動産などの資産を活用した住宅ローンや子供の教育費など負債の加速償却、家計の出費に対する大胆な圧縮、この3点を1年間でやり遂げたところにあるようだ。

※本ブログは、1998年から2005年、企業の大リストラ時代を逞しく乗り越えていった我が同輩、旧友、知友、元顧客、現友人の何人かの実例です。しかし、ご本人のこともあり、その背景や経緯は脚色しています。本稿にご登場いただいた川上さん(仮名)は、先日お会いし、取材した内容です。「これからの勤労者のリストラに克つ家計の手法を紹介したい」と申し上げたら、快く、なんでもお話いただけたこと感謝します。当日、沢山の家計ダウンサイズの資料までご持参いただき、拝見しました。数字は、ほぼ、事実に近いものを引用させていただきました。なお、取材前のテニスゲーム、久しぶりのダブルスパートナーにお付き合いいただき感謝。結果は散散でした。すべて、筆者のフォアハンド・スピンの絶不調にありました。反省。

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2008年11月19日 06:21に投稿されたエントリーのページです。

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