★日本政府は10月20日、月例経済報告で景気基調は、「弱まっている」と表明。景気の先行きについて「さらに厳しいものとなるリスクが存在する」。そこで、新たな総合経済対策の柱、定額減税2兆円を大盤振る舞いの方針。公明党案では「4人家族で6万5千円、納税者全員を対象」。09年度予算の通常国会に提出とのことである。
さて、この定額減税2兆円、路地裏の日本経済を潤すのであろうか?
まずは、当社の事務所がある東京は品川の五反田駅周辺を歩いてみよう。都内でも渋いオヤジ好みの歓楽街である。20日昼下がりに久しぶりに、この街に長く生きている友人の某経営者に遭遇して世間話を交わす。某経営者はネオン街通でもある。
「すでに7月から、居酒屋、キャバクラは壊滅的。先週の金曜日も何軒かハシゴしたが、どの店も閑散としていて、おんな子達も店で携帯メールしていたよ。なかには、編み物をしていた子もいたよ」「店長に聞くと、『6月末までは毎日盛況、7月に入ったらパッタリ。8月はいつもの夏枯れと思いきや、9月も10月も閑古鳥。このまま12月を迎えたら、1月は閉店です』と言っていた」
「10月に入ってからは、街の小金持ちが消えたそうだ。某街の某組の某親分が、数億円のお金を個人のディトレーダーに預けて運用させていたところ、その30%強の損失となり、そのディトレーダーが雲隠れ、大騒ぎだそうだ」
「まず、不動産屋が冴えないという。仲介も売買もまったくなく、急速に資金繰りが悪くなっている。ところが、なかにはごっそりキャッシュを持って、投売りマンションを時価の半値どころか、10分の1で買い漁っているしたたかな不動産屋さんもいる」とのことである。
2005年あたりから続いてきた東京ミニバブルもほぼ完全に潰えつつあるようだ。この先、景気は着実に後退していくであろう。路地裏の経済は、にわかに厳冬の氷河期にむかっている。だがしかし、これはこれでなんとか、したたかにやりすごしていく人々がいるのも世の常である。
友人の某経営者曰く。「心元ないのが、零細企業の経営者だけかも知れない」「逞しいのは、キャバクラで働くお嬢さん達だよ。昼はどこかの会社のOL、夜はアルバイトというのが結構多いわけだから、マルチジョブだ。歓楽街が駄目なら、本来のOLにもどるか、会社が駄目になったら、歓楽街に徹するそうだ」。
さて、政府の低所得者への大盤振る舞い減税やバラマキ特別給付はこうした逞しい生活者にとって、いかなるお金と映るのであろうか?
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