★もう「嘘」はつけないはずだ。厚生年金記録1億5千万件から「改ざんの疑いが濃い記録を適切に絞りこんだ」ところ、約6万9000万件が該当。
これは、次ぎの3条件をキーワードにした抽出結果。その3条件とは、1>標準報酬引下げ実施日、または翌日に全喪処理を行った、2>標準報酬を5等級以上引き下げた、3>半年以上さかのぼって引き下げた。
社会保険事務所末端職員間の「共同正犯だ!」と叫んだ舛添厚生労働相は、9月18日の参議院厚生労働委員会で民主党議員の質問に答え、「社会保険庁が組織的に改ざんに関与していたこと」を事実上認めた。
ところが「決定的に関与した職員がわかれば、徹底的に膿をだす」「かかわったことが分かったら全員解雇する」と全くトンチンカンなことを答弁。この大臣は決定的に頭が悪いのか、想像力が欠如している。
★2000年頃前まで社会保険庁の保険料徴収業務は、都道府県保険課の課長―課長補佐―社会保険事務所所長―次長―徴収課長―末端の下級官吏が実行というシステムになっていた。
保険料滞納処分・処理・全喪改ざんは、単なる末端下級官吏の行政テクニックの問題ではなく、社保庁長官をトップにした社会保険料徴収・事業所適用業務の根幹の「制度」だったのである。恐らく、1941年の労働者保険法、後の厚生年金保険誕生以来、連綿とつづいていた「伝統」でもあった。
★本誌ブログ9月9日号で「社会保険事務所の職員である徴収課長、適用課長、事務所長の経験者なら、社会保険行政の根幹にかかわる自明の前提の徴収率偽装であったことぐらい十分に知っていたわけだ。自らも手を染めて、後悔の念にかられているOBはいくらでもいる」と報じた。
社保庁年金記録改ざん6万9000万件が「氷山の一角」なのではなく、いつでも、誰にでもおこっていたのである。「今回の調査対象は86年3月以降にコンピューター入力された記録。これ以前の記録は、システム上の理由から同様の調査ができず、改ざんが疑われる処理がどのくらいあるのか件数は不明。紙台帳に残った訂正の記録をあたるしかないという」(朝日新聞9月19日号)。
紙台帳記録とコンピューター突合は当然にやっていただくにしても、厚生年金保険法そのものを見直さないと駄目である。記録改ざんが過去67年間、当然のように横行してきたその根本原因は保険者決定という「権力の乱用」、それを担保にしている厚生年金保険法第24条にある、といのが本誌の推定である。
年金お助けBOOK 2008-2009年版
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