★60歳時、確定拠出年金の積立資産をどう受取るか?は悩ましい問題だ。
積立資産1160万円の田中さん(仮名)の例で考えてみたい。
確定拠出年金の一時金は退職金扱いとなる。退職一時金の税金の計算は次ぎのようななる。
(確定拠出年金の一時金1160万円―退職給与控除2200万円<40年勤続>)×1/2=課税退職給与。田中さんは勤続40年であるから退職給与控除が2200万となり税金はゼロである。さて、田中さんは、一時金1160万円を10年の年金で受取ることも考えていた。
確定拠出年金の年金受取を選択するメリットは、利子課税20%が免除される点だ。また、なんといっても一時金1160万円をいつでも引き出せる銀行においておけば、その気軽さから、あっと言う間に消えてしまうことは火をみるよりあきらかなのだ。
ところが、確定拠出年金を年6回受取の10年の年金にしようと考え、ざっくり試算してもみて、これはなかなかお得でないことも明らかになった。
まず、運用指図者の口座管理料の自己負担が月340円、年4080円、年6回の年金支払いとして1回400円、年2400円、合計で6480円の手数料が積立資産から引き去れされる。10年間で6万4800円となる。
さらに、年金受取は所得税と地方税の対象となる。その税率と税額は受取る年金額によって違うが、今もし、付加利息0.5%の10年有期の年金保険とすると、田中さんの手数料控除後の年間年金額は約119万円。5%程度の税率で試算すると、年間約6万円弱程度の税金負担ということになる。
この程度の確定拠出年金の年金となると、一時金で一括清算して、市中の銀行の定期預金で1.25%程度のものがあれば、利子課税20%を課税されても、確定拠出年金の年金より十分にお得となる。
年金課税という点では確定給付企業年金の年金も同じく一時金選択より不利である。しかし、現状では確定給付企業年金が確定拠出年金より若干有利なことは、年金管理の手数料が企業もちである点である。
確定拠出年金が市中の定期預金より有利となると、年率2%以上の運用収益を上げつづけなくてはならない。投資信託で10年間の運用?しかし、60歳から年金の他に収入のない年金受給者となると、投資信託のリスク、債券中心の投信でリスク4%、株式中心の投信で18%のリスクは余ほどのお人好し年金生活者でないと乗れない話である。
日本版確定拠出年金、未だ、その年金給付商品も優れものがないのが現状である。
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