★企業型確定拠出年金では、07年度の運用放棄者が10万人を突破するまでに人々の制度無理解が蔓延している。加入者への制度サービスを施すべき運営管理機関、さらには導入企業にあって、加入者サービスを抜本的に見直さない限りこの国にあって確定拠出年金の未来は危い。
運営管理機関は、加入者と受給者にとってはすべての窓口となる。
インターネットの中継点としてのプロバイダーのような役割を担っている。アメリカ版401kでは、文字通り、プロバイダーと呼ぶ。加入者が直接アクセスして運用商品の選択、受給手続きを行う機関ということになる。
「運管=ウンカン」と略称で呼ぶ運営管理機関の表の顔は、確定拠出年金個人口座の管理運営者であるが、個人が選択する運用商品の「販売会社」という金融機関の顔も併せもっている。
こうした制度管理サービスと運用商品販売者という、一見して「利益相反」するような二重性が受益者サービスの徹底を停滞させているのか?
「運管=ウンカン」に対する利用者の幾つかの声を紹介しておく。ここには、人々を知らずのうちに制度無関心に陥らせるメカニズムが伏在している。
★まず、運営管理機関とはいえ個人加入者にしてみれば、「同じ銀行」ではないか!となる。
「みずほGが運営管理機関なので、いつも利用しているみずほ銀行の支店に資産の預け換えの相談に行ったら、『しばらくお待ち下さい』と30分も待たされて、結局、本店の連絡先を教えてもらった。運営管理機関といっても本当の窓口がない!」
確定拠出年金の窓口は過度にウエッブ・コールセンターなど機械システム偏重で、人と人が面談して「相談」できるよになっていない。
顔が見える確定拠出年金か?制度導入した企業側にも個別対応できる確定拠出年金担当者を置いているところは大手企業を除いて、ほとんどない。といって運営管理機関がその支店レベルでの対応もできないとなると、人々は「面倒な制度」と思うようになる。
2点目は、年金か一時金かの受給計画書の提出である。「一時金選択の書式はえらい簡単。ところが年金を選択しようとなると、これまた、えらい複雑。面倒なことが嫌いな人は、ほとんど一時金を選択」「どうも、運営管理機関は今後の手間のかからない一時金選択を誘導しているのではないかと思いたくなる」。これは企業の人事で確定拠出年金担当している方の意見。
3点目は、確定拠出年金定期預金の問題である。「例えば3年満期、毎月の利息が複利で増えていくにも係わらず、その利息収入が明示されない。明示されるのは毎月引き去られる手数料だけ」これは、企業の確定拠出年金継続教育での受講者の意見。利息は満期時かもしくは1年単位での明示となるそうだが、これは運用管理としては「不親切」。1ヵ月複利なら前月までの利息分を明示してほしいものだ。
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