★朝日新聞8月19日号の「明日を考える」記事、その文中にある「公的年金の積立金140兆円は年金給付の貴重な財源だ」「運用益が上がれば将来受取る年金は増える」は、問題である。問題というよりも間違いである。
日本の公的年金制度積立金の運用収益は、確かに年金給付財源のひとつではある。しかし、それは、不足する財源に応じた保険料引上げを緩和する「役割」を担っているだけで、将来の給付を引上げる「役割」を担わされていない。ここまでは、現在の厚労省年金局の年金運用、基本方針である。
41兆円(年金給付)-25兆円(保険料収入)=▲16兆円(赤字)が現在の公的年金の財政状態である。この▲16兆円を税金と運用収益で賄ってなんとか成立している制度がニッポンの年金である。
厚労省の方針は、将来とも年3.2%程度の運用収益があれば持続可能と「希望」を抱いているわけだ。現実は「07年度は91.3兆円を運用し、利回りはマイナス6.4%」。
普通の庶民は、逆立ちしても「運用益が上がれば」「年金も上げてもらえる」とは思っていない。朝日新聞、太田啓之氏は、「運用益が上がれば将来受取る年金は増える」という見解をどこで、誰から聞き及んだのであろうか?
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