★人生にも資産運用にも、確かな海図はない。けれども、大嵐が来ても乗り越えていく、最悪期のイメージをもっていてもいいだろう。これから10年は稼げると言っても景気低迷・物価上昇・賃金据え置き・運用最悪のスタグフレーションを前提に「ライフプラン仮説」を立ててみよう。
昨日掲示した収支見通しの前提は:
1>支出は現在378万円。子供が大学4年生ぐらいまで対前年10%増がつづくが、子供大学卒業から毎年5%のダウンサイズを計る。ここでは物価上昇率は毎年2%増と見込む。
2>年収600万円(手取り)は55歳まで据え置き。56歳から59歳まで500万円にダウン。
50歳から60歳定年時までの毎年の収支は、赤字。これは多くの中高年サラリーマンは実感としてもっている家計収支観であろう。
★問題はこの家計の構造的赤字は、資産と債務の家計バランスシートからみても、文字通り、60歳以降の生活困窮者におちていく構図が予見できる。

家計のバランスシートの前提は:
1>個人の金融資産は、現在1000万円からスタート。毎年の家計の黒字赤字が単純に金融資産にプラスマイナスする。
2>確定拠出年金は、毎年度掛金だけ年間20万円積みあがるだけとしよう。
3>住宅資産価値は、毎年5%の価値低落と覚悟しておく。要するに住みきり資産である。
4>債務は35歳開始の住宅ローン3千万円、35年ローン。その残債2千545万円。返済金利固定4.5%。60歳定年後も返済は続く。
5>表の左欄の参考として付した運用収益は、現在のMr.アクティブの資産配分から推定できる「期待収益率3.9%-2×リスク5.7%=7.5%」程度が毎年起こることを織り込む。これは、年度の金融資産、確定拠出年金、それぞれの資産残高から減損していくことになる。
5>60歳時点での資産―負債=純資産、マイナス▲320万円。これは決定的に家計の債務超過分となるわけだ。
これは余ほどの不運が15年も継続して起こることを仮定したわけだ。スタグフレーション経済が15年も連綿とつづくかどうかは、わからない。
しかし、1990年からバブル経済の後遺症が、失われた15年と続いた日本の経験からすれば、この程度の「不運」は覚悟しておきたい。
しかも、この例は、まだ勤め先があり収入がある、ハイパーインフレもないことを前提にしているから、超不運でもない。
とはいえ、60歳の債務超過は辛い。だからと言って暗鬱になることはない。ここから、本当のライフプランが始まる。
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