★派遣社員が急増したのは2002年からである。2000年11月にITバブルが崩壊。日本経済は金融機関の経営破たん、淘汰、合併の波は収まらず、さらに製造業もサービス産業も長期低迷の最中。企業規模に関係なく早期退職、給与カット、退職金・年金減額とリストラの嵐が吹き荒れ、失業率は5%、失業者数は約300万人という背景があったことを押えておきたい。
1999年約106万人だった派遣社員は、2001年約174万人から02年約213万人に急増。03年約236万人、06年にはついに約320人の大台にまで拡大してきた。厚労省職業安定局の「労働者派遣事業の平成18年度事業報告」から派遣社員が置かれた状況を見ていこう。
★同資料では派遣社員を2つの雇用方法に大別している。
1>一般労働者派遣の人数:厚労省に許可を得た派遣会社に登録した労働者で、常用雇用労働者・非常用(不定期雇用)と登録者で構成される。
2>特定労働者派遣の人数:厚労省に届け出た派遣会社から常用雇用労働者としてのみ派遣される社員。
★派遣社員の過去8年の推移をご覧いただきたい。

★過去8年の推移でわかることは、単純に派遣社員数の増大というより、「派遣は厳しい」ことである。
1.一般常用雇用・登録者数・特定常用雇用の総計は320万人(06年)だが、実際に派遣され給与が得られる一般常用雇用・非常用雇用・特定常用の総計は151万人(06年)、その差の約169万人は「派遣待機中」とみられる。派遣社員の50%強は常に「失業」と「就業」の渡り鳥である厳しい現実にあることに変わりはない。
2.04年から05年にかけて、一般常用雇用と非常用雇用の合計が約34万人増である。これは、あきらかに製造業現場への派遣の解禁が実施されたことによる。
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