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かくして賢者不在の年金運用

★経済財政諮問会議の国会議員や日銀総裁などは、公的年金積立金の運用をどう考えているのか?まず舛添厚労相は、3月6日「50兆円だけでも上手にファンド運用すれば、5年,10年単位で損は出ない。3分の1はハイリスクハイリターン」(「年金情報」3月17日号)と息巻いていた。しかし、ここにきてトーンダウン。「日本人には安心思想とも言うべきものがあり、ヘッジファンドとか有価証券というものへの抵抗感がある」などと奇妙な大衆蔑視思想を披瀝する。甘利経済産業相「高い収益率を目指してポートフォリオを展開していくような運用を、ぜひしてほしい。これが、日本の産業の発展、企業の発展、ひいては日本経済の発展にもつながる」。ハイリスクハイリターン運用をすると、なぜ、産業も企業も発展するのか?とんだ論理の飛躍を披瀝。

★経済財政諮問会議レポートから甘利経済産業相の発言の後段。
「そのためにも、運用者の報酬体系の見直しが必要で、内外のプロを採用できるような見直しが必要」。どうも、報酬を高く払えば内外のプロは、高いパフォーマンスを上げられるといった迷信の発疹(これはある種の病気)源は、経済産業省あたりにあることを示唆している。

★額賀財務相の経済財政諮問会議での発言(経済財政諮問会議レポートから)
「この年金基金の運用を、効率的に透明性を高めるというのは大事なこと。その場合、誰が責任をとるのかという視点も大事。また、今、運用資産は、国内債券が圧倒的なわけで、150兆円の半分ぐらいが国債運用になっている。これを転換していくときは、市場に対する影響というのも十分に留意すべき」。日本国債の買い手の多くは、これまでは国内の機関投資家や個人に集中してきた。今、日本国債の危機は、余り国内で「人気」がなくなりつつある。インフレモードに変調しはじめた環境のもと、「150兆円の半分ぐらいが国債運用になっている。これを転換していくときは」日本国債の暴落そのものではないか?財務省大臣は、国債の発行責任者である。まるで他人ごとの如く、「市場に対する影響」と言う。

★最後に日銀総裁、白川さん。同レポートから。
「金融市場では、公的年金、私的年金、どちらも大きな投資家。金融市場の強化には、多様な投資家の存在が必要。各国とも年金基金というのは、長期的な機関投資家になっている。基金の運用に当たっては、基本姿勢、それから役割と責任の範囲を明確にすることが必要。それから、基金の運用主体に運用を委ねる。併せて、外部の評価が必要で、中・長期的な観点からこの評価をしていくということが必要」
これは、ほとんど金融教室、ビギナーコースの退屈な講師の当たり障りのない教科書文言である。日本国債の大口引き受けて手でもある日銀として、もう一方の引き受け手である公的年金。同じ購入者として、日本国債のリスクの言明があってしかるべきではないか?

こぞって、町内会の爺さん婆さんが町会費の運用について論議しているそんな風情。経済財政諮問会議、もう少し、常識ある運用論議ができる「賢者」はいないのであろうか?


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2008年05月29日 07:34に投稿されたエントリーのページです。

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