★厚労省のホームページで「高齢者の受診動向等について」という資料が閲覧できる。全部で6Pの簡単なレジメであるが、後期高齢者医療制度をなぜ導入したのか?そのコンセプトがよく読み取れる。そのなかに「終末期における医療費についてー平成14年度」は、なかなか意味深なテーマを扱っている。
★「1年間にかかる終末期医療費 ①×②=約9,000億円」。
この計算根拠は?
①医療機関での死亡者数80万人(H14年の1年間の死亡者数の98万人のうち)。
②死亡前1ヵ月の平均医療費 112万円。
後期高齢者医療の保険料徴収法の新設、前期高齢者医療の一部負担の引き上げ、そして介護療養型医療施設の廃止。この3点セットは、「②死亡前1ヵ月の平均医療費 112万円」をどう抑え込むかにあるようだ。
この算式には、注書きがある。それによると、
(1)「一件あたりの入院医療費(1ヵ月単位)は約41万円」。死亡前1ヵ月の平均医療費112万円は、いかに「高額」であるかを言いたいようだ。
(2)「年間死亡者数は、今後10年間は、年2万人を超えるペースで増加すると推計されている」。これは終末期医療費、約9,000億円は瞬く間に1兆円にも2兆円にもなることを示唆する。
厚労省保険局調査課推計の計算は、医療経済研究機構「終末期におけるケアに係わる制度及び政策に関する研究」(H12年3月)からの援用とのこと。
★個別的にはやむにやまれず終末期を病院で送らざるを得ない事情がある。病身の本人にしても望むべくもなく、家族に大きな金銭的負担を強いる「病院での死」は、本人や家族の意思と関係なく進行する。かといって病院が仕組んだ商売とも思いたくない。
さて、ここからが問題である。ひとりの人間の最後の1ヶ月の112万円程度の出費が、この国の医療保険では「もったいない」のであろうか?その全額を国家がすべて賄ってくれているわけでもないはずである。
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