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後期高齢者医療制度の導入の背景とは?

★後期高齢者医療制度は、「お年寄りをいじめるな!」の民主党のキャンペーンもあって悪法イメージそのものになってきた観がある。この新制度の根幹である「健康保険法等の一部を改正する法律案」として上程され2006年2月に強行採決された改正法をあらためて見るに実に入念に構成された「小泉劇場編・痛みをともなう改革」となっている。ほとんど多くの国民には「痛みの真実」はよくわからないように仕組まれていて、行政手腕としては及第点以上の巧妙さがある。すでに、この法律には社会保険庁解体すら盛り込まれていることから、5千万件の不明年金問題もすでに仕組まれたマッチポンプであったことを実証するような厚労省官僚の抜け目のなさも際立っている。この制度のよってたつ医療保険「改革」の全体像を探ってみよう。

★後期高齢者医療制度は、「四半世紀ぶりの高齢者医療制度改革」として厚労省保険局が数年の時間をさいて心血を注いできた「医療制度改革関連法」として体系化されている。厚生官僚が抱いてきた医療制度そのものの現状・将来の「杞憂」分析から観て見る必要がある。

1>2003年には31.5兆円に達した全国民の医療費は国民所得の8.6%。

2>2025年には65兆円に達し国民所得の12.2%に達する。

3>2002年から診療報酬をマイナスにしてきたが医療費の伸びは抑えられない。このまま、診療報酬を抑えると、医師の成り手が少なく、医療機関も駄目になる。

4>国民健康保険(国保)は04年度の実質赤字3284億円、保険料収納率90.09%と過去最低であった。

5>診療報酬をそこそこに上げて医師階層をなだめ、患者負担を引き上げ、制度の「再編・統合」を推進していく。

この背景認識と将来推定は重要である。まず、このデータが「ホントー?」なのかどうかはわからないにしても、2025年には1949年生まれの団塊世代のシンガリが75歳に到達したとき、「もうこの国の医療保険は彼ら団塊世代に食い尽くされる」ので、彼らを何とか締め上げる医療制度を構築しようではないかと、まるでハンニバルみたいなことを考えていたことが原点にある。ここから、周到な「医療制度改革関連法」が考案されて行く。

要は、今後、新たな医療制度改革を再構築していく場合に、2025年には65兆円医療費、国民所得の12.2%、この厚労省発の将来推定をどう克服できるかがカギとなる。残念ながら、現在の我々の民意も、政治の論議も、「本当に素晴らしい医療改革案」の「解」をもっていない。

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2008年05月08日 06:50に投稿されたエントリーのページです。

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