★マイナス▲9.74%は、格付投資情報センター(R&I)が発表した2007年度末(07年4月~08年3月)通期の確定給付企業年金である厚生年金基金や企業年金基金の運用実績である。02年度末マイナス▲12.15%であるから、5年振りのマイナス運用となる。
しかし、企業年金の制度運営に負う会社の経営上のマイナスは、マイナスは9.74%+3.5%、▲13.24%ぐらいのダメージと見ておきたい。
★企業年金は、制度の持続を担保する期待収益率3.5%程度が一般的である。これを基準に設定すると、期待収益率3.5%からはマイナス▲3.5%さらに運用実績マイナス▲9.74%、合計マイナス▲13.24%が、制度的損失額となる。企業年金の運用はゼロ%が基準なのではない。
1000億円の年金資産であれば、単純にみれば130億円強の不足金が発生したといえよう。これは企業年金の最終責任者である経営者の判断法の1つとすると便利。今年度130億円、さらに過去の不足金が累損▲200億円とすると、都合、▲330億円が企業年金清算コストであり、経営責任最低負担金とでも把握しておくことが肝要。いずれ、その約束手形の決済がやってくる買掛金と同じである。
★加入者や受給者からすると、企業年金の給付設計上の予定利率からどのくらいマイナス▲運用かを見る。予定利率マイナス▲2.5%(比較的多い数値)とすると、運用実績マイナス▲9.74%、合計でマイナス▲12.24%。
現在受給想定額が年間200万円とすると、マイナス約24.5万円であるが、これを会社が埋め合わせる損失補てん額と見る。今後、こうしたマイナスが数年続くと会社経営は「堪忍袋がキレル!」から、当然、減額か制度清算圧力が高まると織り込んでおくことが肝要。
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